前回のクラッチのオーバーホールから、3日たちました。
ただいま絶賛ナラシ中。
3000以下でゆったり街乗り。
これを500kmですよ。
かったるいぃぃぃぃ~
でもいつの間にか、慣らしの距離って500kmでよくなったんですね。
エクセディのHPとか、たいがいのトコでは500km推奨になってる。
昔は1000kmって、言われてましたけどね。
ホントに500kmで、ちゃんとアタリ付くんだろうか?
組んだばっかのクラッチって、ディスク面の50%以下しかアタってないって言われます。
これを100%に近づけるのが、500kmの慣らし。
ちゃんと慣らしやらないと、永遠に100%アタらないまま走行することに。
まあちゃんとやってますよ。
ただいま120km。3日で120km走りました。
もちろん街なかを。
高速道路なんか走ったって、慣らしになりませんからね。
これはエンジンやミッションも同じ。
高速道路の巡航は慣らしになりません。
ヘンなアタリ、偏ったアタリが付くだけ。
いろんな速度やギア、異なる負荷を掛けていかないと、使えるアタリは付きません。
ましてクラッチなんて、高速じゃトップギアでシフトチェンジ無しじゃないですか。
何千キロ走ろうが、意味無いですよ。
組んだばっかの時は、クラッチミートの瞬間がスポンジーでふわふわ、ずっと半クラみたいなカンジでしたが、100km超えたくらいからは、だいぶ感触がしっかりしてきました。
あと、OHついでに交換した、ミッションのボールユニットが気持ちいいです。
これ。
アタマに、スプリング制御のパチンコ玉みたいなのが仕込まれたボルト。
ミッションのシフトフォークを3本で支えて、シフトのカッチリ感を出すパーツ。
10万キロぐらいでスプリングがヘタるらしく、私のエボも12万キロ超えたあたりからフニャついてた。
これを交換すると、カチカチ感が戻ってイイカンジですよ。
ただですね、やはりというかなんというか。
クラッチのミートポイントが、また奥側に戻ってしまってる。
思いっきり踏み込まないと、クラッチが切れない位置に。
これではホントに乗りにくい。
まあ最初はこうだったんですね。
それで一度手を入れて、もっと手前で切れるように調整してあったんですが。
どうも三菱の推奨値で調整すると、かなり奥側になってしまうみたいです。
ただこれは、乗り手の好みというかスタイルが大きく出るところ。
踏み切ったトコでクラッチ切れるのが好き、って人は多いです。
むしろ私みたいな、手前で切れるのが好き、ってのが少数派かも?
このミートポイントとクラッチのストロークの関係、好み以外にもシート位置や高さなども大きく関係します。
私の場合は、分割式のシートレールを使って、スパルコのフルバケを落とし込んでセットしてますが、それでもクラッチペダルは上から踏み込む感が消えません。
ペダルのストロークをブランコで例えると。
ブランコを横から見た場合、斜め40°ほどに上がってる状態からスタート。
20°ほどアソビのストロークがあって、地面に近い真下ぐらいから半クラが始まって、反対側に20°ほど上がったところで切れるってカンジ。
とにかく向こう側まで踏み込まないといけない感触で、シフトチェンジのたびに、「フンガァッ」って踏まなきゃならない。
これではスポーツ走行はムリ。
さっきのブランコの例えでいえば、アソビが10°、そこから半クラ、真下では切れて欲しい。
しかたない、また調整しますか。
ホントはこの調整はやりたくないんですよ。
調整自体はカンタンなんですが、作業姿勢がキツい。
腰痛持ちの私には、あんがいキツい作業なんですよね~
クラッチのミートポイントの調整
クラッチペダルのストローク調整と、クラッチのミートポイントの調整ですが。
たとえばサーキット派なんかだと、ミートポイントよりもペダルの位置と、ストローク量を気にする人が多いんじゃないでしょうか?
たとえば、ペダルの高さはフットレストになるべく近くして左足の移動距離を減らし、ペダルのアソビは少なめでストローク短めにするとか。
私はペダルの高さは純正位置で気にならないので、ペダル位置は変えずにミートポイントのみを上げて、結果的にペダルストロークを減らしたい。
エボに限らず、だいたいの国産車はクラッチペダルのブラケットに調整機構を持ってます。
2箇所ある調整機構をバランス取りながらイジることで、自分好みのフィーリングに出来るハズです。
まずはミートポイントの変更から。
ちなみにミートポイントよりもペダルの位置を下げたい人は、先に高さ調整から行って、それからミートポイント調整をやってください。
ミートポイントの調整は、クラッチのマスターシリンダーのロッドの長さを変えることで行います。
エンジンルームのバルクヘッドに刺さってるマスターシリンダーの反対側が、運転席の足元から出てて、シリンダーロッドがクラッチペダルにリンケージされてますね。
イエローの矢印が、リンケージのブラケット。
ブルーの矢印が、シリンダーのロッド。
レッドの矢印が、ちょっと見えにくいですがロッドとブラケットを固定してる12mmのナットです。
まずはこのナットを、スパナで緩めます。
とにかく作業体勢がキツく、しかも手も工具も入れにくいので頑張ってください。
ナットが緩めば、ブラケットとロッド(シャフト)はフリーになります。
このロッドは基本的に固定はされていないので、クルクルと回せます。
ほんとはブラケットを回すべきなのですが、この作業体勢でブラケットをクラッチペダルに固定してる割りピンの脱着などはやりたくないので、どうせ回るロッドの方を回して横着します。
見ての通り、ロッドのネジ山の途中くらいまでブラケットがねじ込まれているので、ロッドを回してブラケットが外れる方向、ロッドの長さが長くなる方向に回すと、クラッチの切れるポイントが手前になります。
むしろミートポイントを奥にしたい場合は、逆側にロッドを回して、ブラケットがさらに深くロッドに入るように調整します。
注意点ですが。
走行距離が進んでクラッチディスクが摩耗していくと、自然とミートポイントは手前側になります。その時に元の状態でミートポイントを手前側に調整しすぎていると、クラッチペダルを踏んでないのに半クラ状態になってしまったりします。
その逆で、ミートポイントを奥にしすぎると、ペダルを踏んでもクラッチが切れなくなり、ミッションを痛めます。
そしてそのどちらも、調整直後は判りにくいです。
調整したら、とにかく1時間くらいは試走してクラッチフルードに熱が入って膨張してからが、判断できるポイントになります。
私の場合ですが。
この調整を行う前に一度その辺を走りに行きます。フルードに熱が入ってる状態でないと、アソビの調整がやりにくいからです。
もう一つの注意点。
このロッドを回す量。
1回転、回しただけで、ミートポイントは大きく変化します。
それはレバー比の関係。
ちゃんと計測してませんが、5,6倍は動くようです。
伸ばすにしても縮めるにしても、1回転回したら固定ナットを仮締めして試走してみるのをおすすめします。
見た目にはほとんど見分けつかない程度しかロッドを回してなくても、じっさいにクラッチを踏むとびっくりするくらい変化してますので、やりすぎないように。
クラッチペダルストロークと位置の調整
ミートポイントが決まったら、今度はペダル位置の調整です。
私はミートポイントを最優先で調整してますが、ペダル位置やストロークを優先する方は、こちらの調整が先ですね。
このボルトとナットで構成されたストッパーが、調整箇所です。
レッドの矢印が、固定ナット。
ブルーの矢印が、ストッパー。
イエローの矢印は、アソビの量を見るところ。
手でクラッチペダルを動かしてみると、まったく抵抗なく動くアソビの部分があるはずです。
イエローの矢印の部分にできる隙間の幅が、アソビの量を見るところ。
純正のままだと、この隙間が1cm以上もある場合も。
この隙間は3mmぐらいまで追い込めます。それ以下はたぶん危険です。
調整方法は、レッドのナットを14のスパナでゆるめて、ブルーのボルトを指で回すだけ。
終わったら、またレッドのナットを締めて固定。
私はミートポイントを手前に上げるのだけが目的ですので、アソビの量は少しだけ詰めて終了ですが、ペダル位置を下げたい場合は、ここからがスタートになります。
1)マスターシリンダーのロッドを短めに調整。
2)アソビの調整を行うストッパーの位置を下げ、ペダル位置を下げる。
3)下がったペダル位置に合わせて、マスターシリンダーロッドの位置を最調整。
この2)と3)を繰り返して煮詰めていって、最適なバランスを探します。
そしてこの作業には、ペダルのアシストスプリングの効き方も絡んできますので、なかなかの沼状態に陥りやすいです。
本来はアソビ量の調整のためにあるストッパーをペダル高さの調整に使って、アソビの量はマスターシリンダーロッドの調整で作らなきゃならない上に、必要なストロークの確保をフルードが膨張した状態も計算に入れて行わなければなりません。
これにアシストスプリングの効きのターニングポイント、ペダルを戻す方向から踏む方向に効きが変わるポイントと同調させないと、奥に踏み込む時にやたらとペダルが重くなる現象が出ます。
さいわい、私は今のクルマのペダルの高さには不満がないため、この沼には無縁ですが。
以前のCE9Aエボ2は、当時入れてた社外クラッチの影響なのか、そのクラッチを組んだショップの仕業なのか、クラッチストロークが元々かなり少なくて、この調整には苦労させられました。
とりあえずクラッチミートのポイントも一発で決まった(ロッドを1回転伸ばしでOKでした)ので、あとは慣らしを早く終わらせるダケです。