パワステのホース、フルード交換とエア抜き

いよいよ春ですよ。

私には春の気配をいち早く感じる、特殊な能力があります。

能力者ですよ。

能力が発現すると、鼻を中心にむず痒くなって鼻水が大量に漏れます。

スギ花粉症と呼ばれる症状にそっくりですが。

断じて違います。

これは私の異能力です。

さて、私の鼻から水が漏れるごとく、パワステ周りからもフルード漏れ。

以前から少し怪しかったんですが、前回のクラッチ交換作業でトドメを刺されたご様子。

パワステポンプと、リザーバータンクをつなぐサクションホースが御臨終。

このホース

ランサーエボリューション

リザーバータンクに刺さってる方は、まだ大丈夫。

ポンプ側のジョイントパーツに刺さってる方と、そのジョイントパーツとポンプ本体の境目からも漏れてる。

このホースの右側、ジョイントパーツ側と

パワステフルード漏れ

そのジョイントパーツとポンプ本体の取付部。

ランサーエボリューション

これはホースが寿命なのと、ジョイントパーツのポンプ接合部のOリングが死んでるから。

ここから漏れがあるとエアも吸ってしまって、ポンプにエア噛んじゃうんでマズいです。

相模原のサプライヤーに在庫があれば、ディーラー注文が最短なのでさっそく問い合わせ。

明日には入るという、ナイスな返答いただきました。

ホースを交換するので、エア抜きが必要。

なので、パワステフルードもある程度入れ替えましょう。

ランエボ

ホース、Oリング交換

まずは部品を用意。

今回はこの3点。

ランサーエボリューション

サクション側のホースと、Oリング。

そして、ホースを固定するクリップ。

ゴム系ホースに使われるクリップは、バンド式ではなく板バネタイプのクリップが使用されますが。

このバネタイプのクリップは、ホース交換時に同時交換が基本。

ボルトで締めるベルトタイプというか、バンド式は再使用できますが。バネ系はヘタる事があるので。

作業の手始めは、リザーバータンク内のパワステフルードを空っぽにする。

手持ちの道具はスポイドしかないので、これで気長にシュポシュポ。

100均でシャンプーボトルか、灯油入れでも買ってきた方が良かったかも。

タンクが空になるまでやって、1リッターのペットボトルでこれくらいの量。

ランサーエボリューション

200ccぐらい?

ついでにタンク内のフィルターも洗浄。

パワステ

ピンぼけですが。

じつはフィルター内に、黒いブツブツがそこそこ付着してました。

ブツブツが何だったのかは、まったく不明。

次にプライヤーでクリップ挟んで、ホースを撤去。

ランサーエボリューション

ポンプ側のジョイントパーツからも引き抜く。

そしてジョイントパーツを固定してるボルトを抜いて、ジョイントパーツを撤去。

フルード恋感

あとは新品のサクションホースと、新品のOリングを付けたジョイントパーツを取り付ける。

特に難しいトコロはなし。

ランサーエボリューション

完成。

この作業自体はかんたん。

問題はここから。

面倒なエア抜き作業が待ってます。

パワステのエア抜き

パワステフルードの交換ですが、二通りの方法があります。

ひとつは希釈法。

フルードを完全に抜かず、リザーバータンク内のフルードをちょっと抜いては、抜いた分だけ新しいフルードを足す。

そして軽く走るか、エンジン掛けたままジャッキアップしてステアリングの据え切りを繰り返して、フルードを循環させてから、また抜いては入れる。

これを繰り返して、タンクとオイルライン内の古いフルードを新しいフルードで薄めていっていく方法。

コツは、タンクから古いフルードを抜く時、先ほどのサクションホースの穴が見えるまで抜かないこと。

タンク内のサクションホース穴が見えてしまったら、エアが入るのでエア抜き作業が必要になります。

この希釈法はカンタンでいいんですが、何回も繰り返す必要があるので、かなりめんどくさい。

もう一つは、パワステのオイルラインの一部を外して、フルードを完全に抜いてから新フルードを補充。そしてエア抜き。

この時にフルードを排出する場所は、今回交換したサクションホースではなく、リターン側のホース、ないしは金属パイプラインの一部になります。

そしてこの場合は、本格的なエア抜き作業が必要になります。

まあ今回は手抜きして、リターンホースからの排出は端折りました。

ちなみにサクションホースを交換して、すでに盛大にエア混入状態になってます。

よって希釈法はすでに使えません。どっちにしても、エア抜きはちゃんとやらねばなりません。

さて、このエア抜き。

じつは希釈法でも、かるく行う必要はあるんですが。

この場合はエンジン掛けてから、ステアリングを左右目一杯(フルロック)までしっかり切るのを、5,6セットやるだけでいいんですが。

ホース交換作業のような、がっつりエア入れた場合は、それなりの手順が必要になります。

まず、

1)リザーバータンクにある程度のフルードを入れてから、エンジンオフのままで、左右フルロックを繰り返す。

エンジンを掛けないのは、ポンプを回さないためです。

ポンプを回してしまうと、大量にエアが混入してるため、カラ打ちを起こしてしまいます。

カラ打ちはポンプを非常に痛めます。

私の車のように、18万キロ以上も無交換のポンプだと、一撃で致命傷になりかねません。

まずはポンプ停止状態で、ある程度のエア抜きをします。

ここで難しいのが、リザーバータンクに入れておくフルードの量。

少ないとエアが抜けた時にタンクが空になって、またエアが入ります。

多いと、エアが出た時に派手にフルードを吹いてしまいます。

ほんとうは二人一組で、一人がステアリングを切ってる間に、もう一人がチョロチョロとフルードを補充するのが望ましいんですが。

ネコしか友達がいない私には、ミッション・インポッシブル。

エアを噛み直しまくるよりはと、ついつい多めにフルードを入れてしまって、ステアリングを左右にフルロックするたびにフルードを吹きまくってしまいました。

そしてこの吹きすぎたフルードが、さらに二次災害を引き起こしましたが、それはまた後で。

フルード吹きが落ち着くまで、20回以上は据え切りでのフルロックを繰り返しました。

もちろんタイヤは、ジャッキで浮かしてます。

ここまで来たら、規定量フルードを入れてエンジン始動。

エンジンを回した状態で、また左右据え切りのフルロックを10セットほど繰り返す。

そしてフルード量をチェックして終了。

フルードの吹きこぼれは要注意

さて、エア抜き時に大量に吹きこぼしたパワステフルード。

これが原因の二次災害ですが。

リザーバータンクの真横下に、オルタネーターやエアコンコンプレッサー等を回すドライブベルトが通ってます。

つまり、吹き出したフルード、ベルトにまともにぶっ掛け状態。

あざやかなブルーだった、パワーエンタープライズ製のベルト、純正みたいなマットブラックに変色。

中古ランエボとベルト

こんなに青かったのに・・・

パワステフルード交換

ほぼ真っ黒。

ベルトって、タイミングベルトも同じですが、オイルとかフルード付着すると、急激に劣化するらしい。

この作業から2日後。

突然ベルトから、モーター音みたいな異音が発生し始めました。

PE製は交換後、4年4万キロぐらいです。

まだヘタるには早い。

フルード大量付着が原因でしょうね。

こうなるとベルト交換しかない。

しかも各プーリーの、徹底クリーニング作業のオマケつき。

まあ笑うしかないワケですよ。

(じっさいは泣きながら作業しました。)

ドライブベルト交換の方法はコチラ

ランエボ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする