インタークーラー、ターボホース交換

今年のはじめに、クラッチ交換した時でしょうか。

作業してもらったTest & Serviceさんから、

「ターボホース、けっこうヤバいですよ」

って、指摘は受けてました。

ここで言うターボホースってのは、ゴム製のジョイントの部分ですね。

ターボチャージャーからインタークーラー、エアインテーク、スロットルまでのライン、CT9Aになってからは、多くの部分がアルミ製の金属パイプ化されてます。

CE9Aとかだと、ゴムホースの部分が多かったんですけどね。

だから社外品のアルミパイプ化したキット、いろんなブランドから多く出てた。

ゴムは膨らむから、レスポンス悪化やブーストの圧損が起こるとかなんとか。

あのゴム、言うほどは膨らまないんですけどね。

巷のチューニングショップレベルのアイデアすらも、貪欲にパクって吸収して、進化に利用してきた大企業・三菱。

とうぜん、ターボ周りのパイピングも進化済み。

主要部分はすべてアルミパイプ化。

そのアルミの配管同士をつなぐ部分にだけ、強化されたゴムホースを使用してます。

この純正のゴムホース、そうとうなスグレモノなんですが。

さすがに20年・19万キロ無交換の荒行には寿命をお迎えになったご様子。

なんせ表面に触るだけで、なんかネバついた真っ黒の汚れ、手に付きまくるほどの劣化具合。

自分でも、早く交換しなきゃとは思ってましたが、ようやく作業を決意。パーツを発注しました。

最初は全部のホースを、三菱純正品でまとめるつもりだったんですが。

この私、根っからのシリコンホース否定派なので。

ですが、なにせ元は2000年代初頭のチューニング全盛期のファッションリーダー(死滅語)の一人。

色彩豊かなエンジンルーム、けっして嫌いじゃないワケです。

そしてあの日の夜は。・・・酔ってた。

昔はブルー1色しか無かったはずのSAMCO。

いつの間にか、全12色に増えたSAMCO(サムコ)のカラフルな広告ページ、酔いに濁った目には魅力的すぎた。

気がついたらポチッ・・・

しかも受注生産で3ヶ月待ちの、ブリティッシュレーシンググリーンカラー。

全部で6本のホース、CT9A用のキットは5万円。高っ!

まあ買ったものはしょうがない。

3ヶ月半待って、ようやく到着したので早速取り付け。

ここから大ハマリの始まり。

いきなり、ネタバレしときますが。

エボにお乗りの方で、このSAMCOのホースキット検討してる方。

絶対にオススメしません!

信頼性よりファッション重視!ってなら、べつに止めませんが。

性能的にも信頼性的にも、三菱純正がベストだと断言します。

その理由は、この後に。

シリコンホースの問題点

シリコンホースへの交換記事のハズなのに、いきなりシリコン否定?

そうなんです。実はシリコン素材は、車関係に使用するには問題があるんです。

大昔にCE9A型のランエボでチューニングにハマった頃って、雑誌の記事を鵜呑みにしてムダなパーツのてんこ盛りでクルマをイジってました。

あの頃は若かった、ってやつですよ。

当然エンジンルーム内の配管もシリコン尽くし。

ターボホースも、バキュームホースも、ラジエターホースも、ぜ~んぶシリコン!

おかげで、シリコン素材の問題点を味わい尽くす事が出来ました!

実際に体験したシリコン素材の欠点をいくつか、ここに箇条書きしてみます。

1)耐油性が低い

じつは油に弱いんですよ。NAならまだしも、ブローバイが避けれないターボエンジンですと、吸気系の配管にもオイルミストは回るワケです。純正ホースのような耐油性ゴムと違って、ライフはあまり長くありません。

もうこの理由だけでも、バキュームホースには使えないってコトです。

2)滑りやすく、密着性が低い

純正のゴムホース、ラジエターホースなんかが分かりやすいんですが、交換しようとして外そうとしてもビクともしません。接着したのか?と思うほど、完全にくっついてしまって外すのに苦労したってのは、よくある話です。

ところがシリコンには、そういう密着性というか親和性がありません。ホースバンドでの締め付けだけが頼りです。

3)ヤせる

1)の耐油性に関係あるのかも知れませんが、シリコン素材はヤせやすいと思います。ゴムも少しはヤせるんですが、シリコンの方がヤせ方が大きいような?

そしてヤせると、すぐにホースバンドでの締め付けが足らなくなって、定期的な増し締めが必須になります。

4)汗をかく

は?って、感じでしょ?この表現はTest & Serviceさんで聞いたんですが。じつは私も経験として知ってました。ラジエターホースをシリコンにすると分かるんですが、液体が浸透圧の何かなのか、ホース表面に滲み出るんですよ。まるで汗をかいてるかのように。

どこも漏れてないのに、少しづつクーラントが減っていって、ホース表面にはクーラント色のシミができてるっていう。

他にも問題はあるんですが、もう上記の理由だけでも、シリコン素材はクルマには向かないっていうのは分かるかと思います。ショップさんでも、シリコンはできるだけ使用しないって方針のトコ、今ではけっこうあります。やっぱりイタい目にあってきて、勉強してきたワケです。

じゃあなぜ、いまだに多用されることがあるのか?

カンタンですヨ。

昔なら雑誌の記事映え、今ならインスタ映えするからですヨ。

まあショップさんのデモカーなら、頻繁なメンテと交換が可能だから、シリコンでも問題が起きないですしね。

さて余談はここまで、取り付け記事に戻ります。

ランエボ

まずはバンパーの取り外し

とにかくまずはバンパーを外さないと作業できません。

取り外しの作業はワリとカンタンです。

まずは両脇のタイヤハウス内から。

ランサーエボリューションのバンパーの外し方

いちばん上が、10mmヘッドのスクリューボルト、下2つはプラリベット。

反対側も同様に外す。

ランサーエボリューションのバンパー

次は下側。

アンダーパネルとバンパーの接続面の、プラリベットを全部外す。

画像では3つだけだが、このリベットは全部で10個かそれ以上ある。

アンダーパネルそのモノをを外す必要はないです。バンパーと接してる部分のみ。

ランエボでチューニング

フロントグリル内の両脇のネットに、工具を入れるサービスホールがあります。

その奥にある、10mmヘッドのボルトを外す。

これは運転席側。

バンパーを外し方

助手席側は、オフセットされたナンバープレートに隠れてる。

まずはナンバープレートを外して。

ステーにサービスホールがあるので、その奥の同じボルトを外す。

CT9A

全部で8箇所の、プラリベットとボルトを外す。

これでバンパーをひっぱると外せます。

私はインタークーラースプレーを、タンクごと撤去してるので関係ありませんが、普通はバンパーを完全に外す前に、スプレーのホースを抜く必要があります。

バンパーの取り外し

プラのピンなどがあるので、破損しないようゆっくり、まっすぐ外す。

ランサーエボリューション

これでパイピングにアプローチ出来ます。

インタークーラーのクリーニング

せっかくなので、インタークーラーも外してクリーニングします。

どうせボルト3本で止まってるだけだし。

ランサーエボリューション

ここと、

インタークーラー洗浄

ここ、そして

最後にここ。

この3つのボルト、そして両脇のホースを外せば、インタークーラーは取り外せます。

もともとブローバイが多めな4G63、内部はさぞやギトギトでしょう。

と思ったら・・・

あれ?そうでもない・・・

とりあえず、定番の灯油で洗浄。

2回ほどジャブジャブしてみましたが、うすめの茶色の廃液。もっと真っ黒でドロドロなのを期待してましたが?

意外と汚れてませんね。

灯油で洗うと、乾燥に時間がかかるのが難点。

一晩は放置した方がいいです。

乾燥が不十分で取り付けてしまうと、中に揮発した可燃性のガスが溜まります。

その状態でエンジン掛けてしまうと・・・こわいこわい

ちなみにコアのフィンの潰れ具合はというと。

これも大したコトない。

ちなみに、潰れたフィン起こしなんてムダな作業はしません。

この程度のフィン潰れでの冷却効率低下なんて、ほぼノーカウントでしょうから。

それより、気になる問題が・・・

これ。

アルミの腐食を起こしてる・・・

こことホースで繋がる、アウトレットパイプ側のジョイントも同様。

画像では、すでにカルくペーパー掛けして、洗浄してあります。

じっさいは、アルミ錆の白い粉が大量にこぼれ落ちる状態で、表面はもっとボッコボコだった。

この腐食を起こしてるの、ココだけなんですよ。

あとでパイピングのところで詳しく書きますが、どうもこの部分で吹き抜けを起こしてたっぽい。

なんかブーストの掛かりが悪くなった、と感じてたんですよね。

このままじゃマズいので、荒目と中目のサンドペーパーでがんばって均します。

ある程度平面が出れば、最悪液体ガスケットを併用して対処すれば何とかなるか。

本当はインタークーラーもアウトレットパイプも、両方とも新品交換すべきなんですけどね。

ターボホース交換

ずいぶん寄り道しましたが。

やっと本命のターボホースの交換です。

まずは現在の状態をチェック。

やはり助手席側、インタークーラー通過後のジョイント部で、エアの吹き抜けを起こしてる様子。

吹き抜けを起こしてたから、腐食が発生したのか?それとも腐食して密着度が失われたから、吹き抜けを起こしてたのか?

もし後者なら、なぜ腐食したのでしょう?

う~ん・・・

原因が分からないので、スッキリしませんが。とりあえず作業を続行。

ホースバンドを緩めて外す。

今回は先にインタークーラーを外しましたが。

インタークーラー付けたままなら、ホース側のステーのボルトを外して行うと、パイプの自由度が増して作業しやすい。

運転席側はここ。

助手席側はここ

外したあとをキレイにしたら、SAMCOのホースを試着。

ここで大問題発生!

まあ、ここでっていうか、商品が到着した時から気づいてましたが。

まず、インタークーラー運転席側用のホース。

よく見てください。

最初からキズが入ってます!

よく見ると、製造時に入ったキズっぽい。

内側の1層を貫通して、2層目まで届いてます。

あとですね、内側の仕上げが全体的に粗いんですよ。

なんかデコボコしてるし。

おまけにホースの厚みが、なんか均一じゃない。

ちなみにコレは、SAMCOよりぜんぜん安い、EALE製。

ぜんぜんキレイな仕上がり。

くらべると一目瞭然。

右上のEALEにくらべて、左下のSAMCO、厚みはバラバラだし、内部はスムーズじゃないし。

おまけに内部の真円度もまったくない。

まあ仕上がりのキレイさと、シリコンホースの要求される性能とは別物ですが。

どっちにしても、キズモノなんか使用できない。

そして試着段階で決定的な問題が!

長さがまったく足りません!!

これは運転席側も同じ!!

もう全然、短い!

なんとインタークーラー両側のジョイントホース、どちらもキット内のホースでは短すぎるという、予想もしなかった異常事態!

さすがにコレにはもう唖然・・・

比較的パイピングに自由度のあったCE9Aと違い、CT9Aは各ステーに遊びが無いので、付くようにしか付かない。つまり付かないものは付かない。

一瞬、パイピングのステーのボルト穴をドリルでもんで長穴加工してから、位置をずらしてムリヤリ取り付けてやろうかという、インチキショップな発想も浮かびましたが。

しかしこの部分、対処にバンパーの取り外しをともなうので、走行中のホース抜けは絶対避けたい場所。

ほんの少しの不安要素も残したくありません。

さらに助手席側の腐食。

この後にさらに念入りにサンドペーパーで磨きましたが、完全な平面は出てない。

(完全にボコったくぼみが無くなるまで削り込むと、厚みがなくなってペラペラになりそう)

そこに密着性のないシリコンホースはちょっと怖い。

ゴムホースなら、デコボコに合わせて変形してくれるので、ある程度は密着性を得られる。

だいたい頻繁な増し締めが必要になるシリコンホース、そのたびにバンパー脱着なんてやってられない。

数秒間思考して、この部分のシリコンホース化は断念。純正品を使うことにしました。

ネット通販で悠長に発送を待ってられないので、なじみのディーラーの営業マンさんに電話。

ちなみに純正は運転席側がMR968913。これは全CT9Aに共通。こちら側は反対側より少し短め。

そしてより問題の助手席側は、MR968914。なぜか2002年度のエボ7再生産からエボ9までは、別の品番に変わってるんですが、何が違うのかはさっぱり知りません。

いつも良くしてくださる営業マンさん、さいわい近くのサプライヤーにMR968914が1本あるとのこと。ただし、MR968913はないので、入荷に2日掛かるそう。

速攻でディーラーに取りに行って、MR968914を購入。

反対側のMR968913は、とりあえず入荷してから再度取り付けます。

とりあえず今は、手持ちのEALE製のホースで凌ぐ。内径60mm、45°のエルボーホース、これも長さが少し短いのですが、短期間の代用なら問題ないでしょう。

とりあえず代用のEALE製を取り付け。

次に問題の助手席側。

なるべく平面が出るように、腐食部分を磨く。

インタークーラー側もアウトレットパイプ側も。

見た目はまだまだダメですが。

指で触って、とりあえずスムーズになったので。

腐食してない反対側はこんなにキレイなのにねえ。

両側とも純正ホースが揃ったので、さっそく取り付け。

見てください。これが純正クオリティ。

ピッタリです。当たり前だけど。

次は作業姿勢がキツい、ターボエアアウトレットのホース。

タービンコンプレッサーで加圧したエアの、一番最初の出口。

ここはメンテ用のアンダーカバー、中央と運転席側の2枚を外してアプローチ。

このホースも、サムコのシリコンホースは使わずに、純正新品を使用します。

路上で走行中にココが抜けたら、対処不能ですからね。

しかも一度純正ホースの造りを見てしまうと、ショボい造りのシリコンなんか使う気になれない。

ちょっと作業体勢がキツイですが、難易度は高くありません。

ワリとサクっと終了。

ちなみに純正のホース。

取り付け場所によって、造りがそれぞれ違うんですよ。

タービンアウトの最初のホースと、インタークーラーへのインテークのホース。

まだ冷やされる前の熱いエアが通る部分は、こんな造り。

内側は1層で、繊維に織り込みはありません。

表層を、なんかゴツい繊維で覆ってあります。

エボのブースト圧だと、200℃近い温度になるエアが通る部分です。

そしてインタークーラー通過後のアウトレット部分。

表層には何もありませんが、内部に繊維が織り込んであります。

基本、サムコのシリコンホースと同様の造り。

あと画像を撮り忘れましたが、スロットル手前のホースも違う造りになってます。

こんな凝った造りになってる純正ホース、全部同じ造りの、何の芸もないシリコンホースなんかに替えていいのでしょうか?

ただのデチューンになってる気がして仕方ありません。

まあともかく、次はエンジンルーム内のホース交換。

ここの3本のホース、手で表面触っただけで。

洗剤でも落ちにくい、真っ黒のネバついた汚れ、手にベッタリ付くほどゴムが劣化。

まずは、スロットルボディに付いてるデカイやつ。ホースバンドを緩めて、先にアウトレットパイプ側を外す。

そしてスロットル側も外す。

ココ2,3年、この辺りを頻繁に外していたのでラクでしたが、本来ならこれらのホースは、一筋縄ではビクともしないほど密着してます。純正のイイところです。

まずはスロットル側のホース取り付け。

なんかスルっとハマった。

大丈夫かコレ?ユルユルな感じ。

純正のゴムのヤツだと、ここの脱着はけっこう力要るんですよ。

なのにこのシリコンは、ヌルっとハマった。

大丈夫かな~これ?

次はこのブローオフバルブ間のホース。

純正を外す前に、シリコンホースの長さが合うか確認。

そして最後はアウトレットパイプ側。

こっちはあっという間に終了。

ちなみに、ネットで上がってるホース交換記事に多いのが、ホース取り付ける際に何らかの潤滑アイテムを使ってるヤツ。

シリコングリススプレーとか。

絶対にダメですよ!

水やアルコールを使うなら、まだマシですが。

ですが、基本的にホースは何も付けちゃダメです。

ホース取り付け後の密閉された空間だと、ただの水でも案外乾燥しにくい。

ましてシリコンスプレーのような潤滑剤なんて、言語道断、問題外!

自らホース抜けのトラブルを誘発してるようなモンです。

だいたいシリコンホースは、純正のゴムにくらべて滑りやすい素材なんです。

ちょっと本気出して力を入れれば、何も付けなくても脱着は容易です。

それなのに潤滑剤を使ってる記事が、信じられないくらい多い!

それもプロショップに!

まあ、ショップは毎日何台も入庫するから、なるべくサクサク作業していかなきゃってのがありますけどね。

こういったところが、DIYで作業する醍醐味ですよ。

対象は自分の愛車だけなので、思いっきり手間と時間を掛けられる。

今回のホース交換だって、ホースバンドの向きとか、後の増し締めの作業効率を考えて向きを考慮したりとか、細かいトコまで気を使って作業できる。

ランエボ

ホースバンド

今回使用したホースバンドについて。

自己密着性の高いゴムのホースならまだいいんですが、素材自体が抜けやすいシリコンの場合、ホースバンド選びは最重要課題です。

念の為言うと、ここでいうホースバンドとはネジ式ホースバンドです。バネ式とかは除外してます。

1)品質の高いホースバンド

2)正しいサイズを、正しい角度、位置で付ける

この2点を守っていれば、ホース抜けはそうそう起きません。

私も昔は量販店などで、無名の安いバンドを多用してましたが。

まあ国内メーカーの安いモノでも、いい製品はあるとは思います。

でも、ホースバンドの話題になると、必ずあがるのが下記のブランド。

USA製のTRIDON(トライドン)。

ドイツ製のNORMA(ノルマ)。

UK製のJCS。

やっぱり、この辺りが定番でしょう。

ちなみにSAMCOのターボホースキット、別売りで専用のホースバンドセットもあるんですが。

各ターボホースキット用に必要サイズをキット化した商品。

中身はJCS製です。お値段は1万円ちょい。

JCSの同製品をモノタロウとかで自分で買えば、総額6千円ちょい。

私はトライドンも使ってますが、今回のターボホース交換にはJCS製を選びました。

以下の利点が気になったので。

1)ホースが食い込む部分のエッジが丸められてホースを傷つけにくい。

2)ネジ式の欠点、バンド部にあるギザギザが内側にないので、ホースにキズが入らない。

3)高トルクでもネジ部が破損しない。(これはトライドンもノルマも同様)

4)ネジ部も含めてオールステンレスなので、錆固着がない。(純正はサビサビでした)

今回必要なホースバンドは、

内径80パイ前後が1つ、70パイ前後が7つ,52パイ前後が2つ、41パイ前後が3つ。

JCSの規格だと、No.4、No.3X、No.2X、No.2Aになります。

JCSのホースバンドで、オールステンレスの”ハイグリップ”というタイプ。

ボルトの頭が、7mmという変わったサイズ。

持ってはいましたが、初めて使いましたよ、7mmのソケットなんて。

仕上げはかなり美しいです。高品質!ってカンジ。

バンド側のネジ受けのギザギザが内側になく、バンドのエッジも丸める加工済み。

ホース表面にキズを入れにくい造りになってます。

ところで、せっかくいいホースバンドを使っても、使い方が悪ければ意味ないです。

むしろアマチュアよりも、忙しいプロの人が案外やりがちなミスが、斜めにバンドを締めていってしまうこと。

これはホースを取り付けるパイプジョイント部とホースが、ホースの形状などで必ずしも平行になってない(平行に見えない)ために起こる目の錯覚だとか、忙しさに慌てて雑に作業してしまうために起こります。

ホースバンドはその特性上、ボルトを締めていくとバンド全体がナナメりやすいです。

少しづつボルトを締めながら、片手でバンドの向きを補正して締めていかないとナナメります。

ナナメになったバンドはその分だけ締め付けが足りませんから、すぐホース抜けを起こしてしまいます。

次に付ける位置です。

下の画像。

赤矢印と白矢印の中間にバンドを付けるパターンが普通です。

ですがたまに、白矢印側によった状態で付いてるのを見ます。

これではせっかくのパイプのストッパーが活かせません。

私は個人的には、バンドを巻く正しい位置は、中央よりも赤矢印寄りだと思ってます。

むしろ赤矢印のストッパーの直後近く。ここで締めれば、ストッパーとホース内面を強く密着させることができ、密封性をいちばん高めると思ってます。

ちなみに最悪なのは、ホースバンドのバンド部がストッパーに乗ってしまってる状態。

あっちゃいけないんですが、残念ながらたまに見掛けます。それもショップの仕事で。

あと、ホースバンドの中には、異様に幅広の製品があります。

しかもなぜかそういった製品が広く宣伝されてます。(あのクランプ式の幅広バンドです)

あの製品は幅広すぎてストッパーに掛かりやすい上、同トルクでも締め付け力自体は落ちます。

(雨やぬかるみでは、細いタイヤの方がグリップがいいのと同じ理屈です)

さらに言うと、クランプ式は構造上、バンド全体に均一にトルクが掛かりません。

カッコだけのダメ製品なんですよ、じつは。

どうも昔からクルマの世界には、ダメなモノがなぜか淘汰されずにしぶとく生き残って幅を利かせてるってことがよくあります。

まあそれ言っちゃうと、今回使用したシリコン素材もソレなんですけどね。

おわりに

けっきょくは5万円も払ったサムコのターボホースキット、使用したのは6本中の3本のみ。

これだったら、最初から全部を三菱純正にしとけばよかった。

まったくムダな買い物をしましたよ。

しかも使用したホースだって、なんかイマイチ不安が残るし。しばらくは増し締めに必要な工具は積みっぱなしにしとかなきゃ。

ところでこれがバンパー外した状態のマイエボなんですが。

なんかイマドキのクルマっぽく見えないですか?

GRヤリスあたりのカンジ。

こういう、フロントを思いっきりスパンと切り落としたデザインの社外バンパーがあったら、まったくこれまでにないイメージでいいかも?

ねえ?バリスさん?

いかがでしょうか?C-Westさん?

寸法出しのモルモットになりますので、造ってみませんか?

ランエボ

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