タイミングベルトについて

ランエボでは、必ず話題に出てくるのが、タイミングベルト交換。

ベルトが切れれば、制御できなくなったバルブがピストンがヒットして、エンジンブロー!

タイミングベルトの弱さが、4G63の弱点のように言われてますが、けっこう誤解されてるポイントも多いようなので、ちょっと触れてみます。

タイミングベルトの詳しい交換記事はこちら

4G63はタイミングベルトが切れやすいのか?

最近のメディアでの書き方は知りませんが、以前の雑誌など、とくにランエボ特集系では、そういった煽り記事が多かったと思います。

「街乗りのみでも、10万キロもたない」とか、「スポーツ走行する人は4.5万キロで交換必須!」とかですね。

まるでベルトの材質に問題があるような書き方が多く、実際のところアフターパーツメーカーからも強化品が発売されてたくらいです。

初期型のエボ、CD,CE9A型では、たしかに材質にも問題はあったようですが、それ以上の原因が別にもありました。

4G63では、他のエンジンと同じように、タイミングベルトの張りを一定にするためのオートテンショナーを採用しています。

しかしこのテンショナーが経年変化に弱いのか、もともとの設計が悪いのか、すぐにダメになりやすく、ベルトに過剰な負担を掛けていたのが原因だったようです。

この問題はエボⅤ辺りで改良されましたが、それ以前のモデルでは、テンショナーはけっこうな地雷でした。

しかし、わかってないショップは、ベルトのみ強化品を入れて、テンショナーは無交換、なんて本末転倒な事をしてたものです。

ちなみにベルト切れといっても、タイミングベルトがいきなり切れた!という事はじつはあまり無く、ほとんどの場合はバランサーベルトが先に切れ、切れたバランサーベルトの端っこがタイミングベルトに絡んで切ってしまう、という図式だったようです。

私が乗ってたエボⅡもバランサーベルトが切れた事があります。しかしラッキーな事に、タイミングベルトに絡まずにすんで、ブローは免れました。

すんごい振動出ましたけどね。

*当時の社外品では、バランサーベルトの強化品は無かったと思います。これじゃ意味が無いですよね

CT9Aでは、オートテンショナーの問題は解決されてますし、ベルトの材質も変更されてます。

特にⅨ用は純正で強化品になってます。

今ではエボⅦやⅧ用で注文しても、エボⅨ用の純正強化品がかってに届きますので、タイミングベルトが4G63の泣き所なんてことは、CT9Aでは無いですから、必要以上に心配しなくても大丈夫です。

*だからといって10万キロ超えても放置OK、ってワケではないです。

ランエボ

タイミングベルト交換時の注意点

しかし、いちばん新しいエボⅨでも10年選手です。

もしまだ一度も交換されてないのであれば、走行距離に関係なく交換が必要でしょう。これはどんなクルマでも言えることです。

走っていなくても、経年劣化は避けられません。

タイミングベルト交換の際には、いくつか注意するポイントがあります。エボに詳しいショップだったら向こうから教えてくれますが、ディーラーで作業する時なんかは、こちらから指定しなくてはいけない場合もあるので、要注意です。

まず、ベルト交換時に同時交換すべきパーツ類。「お金が無いから、とりあえずベルトだけ」というのは、けっきょくはお金のムダになります。

エボを分かってるショップなら、必ず同時交換を奨めてきます。タイミングベルト、バランサーベルトの他に最低でも、

オートテンショナー

バランサーベルトテンショナーベアリング

オイルポンプシール

ウォーターポンプ

クランクシール

ベルトが掛かるすべてのプーリー

アイドラプーリー

カムシャフトシール

は、必須。

あと、できればエンジンマウント。

CT9Aの場合、ベルト交換時にエンジンを浮かして傾ける必要があるので、マウントも同時交換すれば工賃がうきます。

(RS用が、″不快にならない程度の″強化マウントになってますので、おすすめです。)

ベルトのみの交換に比べると、費用が5.6万円は余分に掛かりますが(総額で15万円くらい)、後のことを考えると、絶対にやっておく価値があります。

上でも書きましたが、使用するベルトは純正で十分です。

エボ9用は純正で強化品になってます。それに一部の社外品には、材質が硬すぎてエンジンのレスポンスに悪影響が出る製品もあるようなので、信頼の純正品がいいでしょう。

ランエボ

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