リアサスの偏心カムボルトとカムプレート

以前にどっかのページで、CT9A型は弱点が無い、なんて書いた気がするんですが。

そんなCTでも、弱点っぽいって言えば、リアサスの偏心カムかも?

ランエボの場合、トーとキャンバーの調整は、偏心カムとボルトを使った方法。

最終モデルのCZ4A・エボⅩも、基本的に同じ。

国産車ではよくあるシステムですね。

シンプルでイイんですが、コイツはちょっと問題があります。

ボルトを回した時に、偏心させたカムプレートでアームの支点をズラして調整幅を作る、という造りですが。

偏芯カムを回すため、ボルトが半月カットされた特殊形状をしてます。

この形状と、調整時に掛かる力のため、ボルトのネジ山が伸びやすくナメやすい。

いったい、どのくらいナメやすいかというと。

多くのショップでは、アライメント調整のたびに毎回新品交換を推奨するほど。

断面が円形状をしてないので、カンタンに伸びてナメるらしい。

私の場合ですと、2年目の時に4回目のアライメントでネジ山が無くなりました。

当時は複数のショップから対策品として、焼入れされた強化ボルトが出てた。

とーぜん私も、それに交換して対処。

その強化品がけっこうな強さで、伸びたりナメたり、ってことが少なくなった。

それからは、この部分のコトはしばらくは忘れてたんですが。

そして問題があるのは、じつはボルトだけではない、ってことにも、当時は気づいていなかったんですが。

ここしばらく、足回りの不調で悩んでいました。

どうにもアライメントが決まらない。

アライメントというか、なんか足回りのどこかのパーツ、動いちゃいけないトコが動いちゃってるカンジ。

2025年は、アライメントをそれぞれ別のショップで3回以上取り直したんですが。

それでも、以前のような踏める状態に戻らなかった。

そこでまだリフレッシュしてなかった部分を、一つ一つ手を付けていくことにしました。

足回りのリフレッシュプランの第1弾。

リアサスの偏心カムの見直しです。

偏心カムボルトとカムプレート

今回のお題は、リアの偏心カム。

まず疑わしいのは、ココ。

いくらアライメントをキメても、調整後に動いちゃってるんじゃないかと。

そこで、もう一回お勉強し直し。

昔には無かった、あたらしい常識が出てるかも知れないし。

とりあえず新品交換するので、強化品も探してみる。

私が昔に買った焼入れボルト、もう作ってないみたい。

以前は複数のショップから出てたんですけどね。

あとボルト以外にも、カムプレートやナットの問題も分かりました。

まず、これがCT9A用の純正の偏心カムのセット。

昔に購入されて取ってた新品のヤツ。

長い方がキャンバー用、短い方がトー用。

当時は、別になんとも思ってなかったんですが。

今あらためて見ると、ちょっとおかしいトコに気づく。

このパーツって、偏心させたプレートとアーム、メンバーをネジの力だけで固定させるパーツ。

回ったらダメな場所なんですよ。

こういう場合、ナットの面圧が大事。

なのにスプリングワッシャー挟むなんて、ちょっとあり得ない。

ワッシャーは無しで、フランジ付きのナットを使って面圧を稼がなきゃならない部分。

ちなみに強化品という商品では、オクで出品されてるモノがありました。

お試しで、キャンバー用のヤツだけポチってみました。

2セット一組で、5800円。

まず目につくのが、ボルトの形状が違います。

半月型じゃない。

ぎりぎりまで円形になってます。

なるほど、これなら強度を保ちやすいしナメにくい。

そしてカムプレートもそれに合わせた形状に変更。

ナットは、スプリングワッシャー無し。

そして弛み止め付きの、フランジナットになってます。

一応、CT9A用純正の欠点は、ぜんぶ潰しにきてますね。

ただ、材質まで強化品かどうかは、ちょっと分かりません。

しかしこのボルト、じっと見てるうちに、忘れてた記憶が蘇った。

今からずいぶん昔のハナシですが。

当時に顔を出してたショップさんが、CZ4A・エボⅩをデモカーとして入手、いろいろ見せてくれた。

その時にこの偏心カムの話題になって、外したカムボルトを見せてくれたんですよ。

「ここもエボリューションしてるね~」なんて言って。

そう、CZ4Aでは、純正でこの形状なんですよ。

ためしに、CZ用のトーの純正ボルトを入手してみる。

ボルトの質感、色合い、ともにオクの商品と見分けがつかない。

ボルトの外径は、CT用と同じ。

偏心カムの外径も同じ。

ってことは、CZ用純正がCT9Aには改良品として使える、ってことか?

画像には無いですが、CZ用純正のナットの方も、スプリングワッシャー無しのフランジタイプに変更されてます。番号は、MU000763。

これはCT用の純正と比較。

形状以外の違いは、全長とネジ切りの深さ。

どっちの違いも、CT9Aに流用するのに問題はない。

ちなみに、CZ用純正のお値段は、516円。

カムプレートは、459円。

なんだ、高いモノ買わなくても、純正部品でたくさんじゃん。

と思う前に、いちおうネットでリサーチ。

このCZ用にも欠点が無いかどうか?

そしたら、ありました。

今度はカムプレート。

CTまでは断面が半月でしたが、ボルト強度アップのために、CZではミゾっぽい形状に変更。

ところが、今度はカムプレートの方が強度不足になったみたいで。

黄色マルの出っ張りの部分、ココが削れたり変形したりするらしい。

たしかに、ツメみたいなのがピョコンと出てるだけですものね。削れやすいかも?

そのせいで、プレートが空回りするトラブル発生。

まあ、CTの時のような全部交換ではなく、プレートだけ定期的に交換すれば防げるトラブルですが。

せっかくなんで、ここも強化品を使ってみる。

この形状の強化プレートを作ってるところが、一つだけ見つかった。

栃木の、J-Tecさん。

ここは自社サイトがなく、FacebookかXでしか注文できない。

画像右の、薄くてシルバーのが純正のカムプレート。

左側と中央は、J-Tecの強化カムプレート。

純正のプレート、厚みが4mmなんですが。

J-Tec製は、6mm。ゴツくてかっけえ!

しかもボルトに対して、少しタイトな造り。

純正はガタガタなんですが、このユルさもナメやすい理由かも知れませんね。

1枚で1200円くらい。プレート2回半の交換で元は取れる。

ただ、プレートが強くなれば、今度はボルトのミゾがやられそうですが。

強化は、イタチごっこですから。

とりあえず、今回はこれらの組み合わせで行きます。

トーの調整側

ボルト = CZ4A用純正 MN184101

カムプレート = J-Tec製 強化カムプレート

ナット = CZ4A用純正 MU000763

キャンバー調整側

ボルト = オクの強化品。(CZ4A用純正を使うなら、4117A018が、純正部品番号)

カムプレート = J-Tec製 強化カムプレート

ナット = オクの強化品。(CZ4A用の純正を使うなら、MU000763)

CZ4A用のボルトに、J-Tec製カムプレートの強化セット。

ちなみに、CT9Aの純正のセットはこんなカンジ。

強化セットは、見るからにゴツい。

今回はキャンバー側だけに使用する、オクから買ったセットに付いてたナットですが。

このナットも、CZ純正のMU000763と違って、フランジの直径がデカいタイプ。

純正は、直径24mmなんですが。

っていうか、M12サイズのナットのフランジって、ほぼ24mmがマックス。

でもこの強化セットのナット、フランジ直径が26mmもある。

たった2mmでも、面圧はそうとう違うはず。

さらにネジ部にはロック機能付き。

同じナットをトー側にも使用したかったので、モノタロウ辺りで探してみましたが見つかりませんでした。

カムプレート、ボルトの交換

さて、じっさいの交換作業。

作業自体はカンタン。

固着してなければね。

もし、アライメントを何年もやってなくて放置の場合だと、おそらくボルトは全部固着してますが。

私は最低年1、年に2回以上やることも多いので、固着は無いです。

ただ、ナメてたりすれば、ナットが空回りしてハズれない恐れはある。

けっきょく作業自体は、ショップにて遂行。

だって、ジョイントブーツの交換という、リアサスを全バラする作業を同時期に依頼してたので。

*ジョイントブーツ交換記事は→こちら

取り付け後は、こんなカンジ。

左リアのトー側。

左リアのキャンバー側

J-Tecの強化カムプレートの分厚さがシビれる。

見るからにガッチリしてて、ズレたりしそうにない。

今回の作業はこの部分だけでは無いので、ここだけの効果の体感度は分かりづらいですが。

とりあえずクルマ全体のインプレですと、ショップから走り出した瞬間から乗り味はまるで別モノ。

高速に乗ると、さらに体感度は高くなる。

あれほど接地感がなく、どこにすっ飛ぶか分からなかったイヤな感覚が消えてる。

なんかボディ補強でもしたかのような、ドッシリした重厚感が戻ってる。

ステアリングの中立感もフラフラとまったく消えていたんですが、しっかり戻ってます。

高速ではステアリングから手を離して、スマホの両手打ちが出来るくらい。やっちゃダメですが。

もちろん偏心カムの交換だけで、ここまでの効果があったワケではないですが。

スタビ関連のリフレッシュや、ステアリングラックのタイロッドエンドを含めたリフレッシュとの相乗効果ですけど。

正直、ショックアブソーバーのオーバーホールよりも体感度強烈で満足度はマックスです。

やっと踏める状態に戻りました。

個人的には、こういった手の入れ方が一番好き。

性能が上がるワケではないが、純正の脆弱な部分を強化する、っていうタイプの作業がね。

おまけですが。

外した偏心カムボルトと、カムプレート。

ボルトは大昔に交換した、どこぞの強化品。

意外とネジ山のナメとかは、ありませんでした。

が!

カムプレートの半月カット、かなり広がっていてユルユル。

カムプレートに刻まれた目盛りの3つ分くらいは動いてしまうくらい。

こりゃダメだ。

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