オルタネーター・リビルト品へ交換

オルタです。オルタネーター。

今回は、ランサーエボリューション・CT9A用の、リビルトオルタネーター探し。

大昔は、ダイナモって、呼ばれとりました。

チャリンコのライトを点灯させるアレと同じ。

オンにすると、ペダルが重くなるヤツ。

って、LED世代には、伝わらんか。

こう書くと、まるで過去の遺物のようですが。

その遺物、現行のクルマにも、未だに付いてます。

コレないとクルマ走りません。

クルマは、自分で発電しながら走る機械です。

例外もありますけど。

さんざん書いてる通り、私の悪魔のエボは走行距離20万キロオーバー。

この記事の時点で、21万4千キロ。

なのに、スターターとオルタネーターは、いまだ未交換。

けっこう保つもんですね。

スターターはまあ、最悪出先で壊れても、押しがけって手があります。

じつは私、押しがけは何度もやってます。

人に手伝ってもらったり、下り坂を利用して、ですけどね。

まあ、スターターは交換はカンタンなんで、後回しでもいいか。

でもオルタネーターは、そうはいかない。

ランエボではないですが。むかしに乗ってたクルマで、オルタネーター死亡を1回経験してます。

夜中に帰宅中だったんですが、途中からメーターパネルの照明、いやに暗いな?って気づいてからすぐ、エンジンがプスプス・・・

路肩で停止してしまいました。

当時はまだクルマ遊びにハマる前、知識もあんまり無かったんですが。それでも基礎知識ぐらいはありました。

なので、自分がオルタネーターがすでに故障してるのに気づかず、バッテリーの残存電力だけで走行していた、ってことはすぐ分かりました。

さいわい、止まったトコロは横浜の中心部界隈。真夜中でも、流しのタクシーがガンガン走ってるようなところ。

タクシーで家まで行ってもらい、バスフィッシングに使ってる大型のディープサイクルバッテリーを積んでクルマのとこまで戻る。

そして助手席にそのバッテリーを載っけて、そこからエンジンルームの端子まで、ボートに使う延長コードで接続。

とうぜんボンネットと、左ウィンドウは開けたまま。真冬だったのに。

それでどうにか無事帰宅。

いま住んでるトコだと、流しのタクシーが捕まんないから、こうはいかない。

当時の仕事上のお客さんに紹介された町工場に修理を依頼すると。

オルタネーターの交換ではなく、現物修理で対応してくれました。

昔はオルタネーターをバラして修理なんてコト、普通にやってくれたんですよ。

ブラシの消耗が原因でしたので、ブラシの交換。

あと、レギュレターも替えたかな?

料金は4万円だったのを覚えてます。

それからもう30年近く。

いまや、オルタネーターはアッシーで交換が普通。

それも新品交換よりは、リビルト品を使うのが一般的。

ディーラーなんかでも、普通はリビルト品を勧めてきますよね。

で、今回の私のランサーエボリューションのオルタネーター交換なんですが。

別にオルタが壊れたワケではありません。

前回の燃料ポンプの交換と同じ、壊れる前の予防交換です。

さすがに20万キロオーバーですからね。

って、また予防交換のハズが、交換したリビルトのオルタネーターが不良品で、よけいにトラブったりして。

*燃料ポンプの初期不良によるトラブル記事は→こちら

リビルトのオルタネーターのチョイス

じつはですね、オルタネーター交換は去年から考えてたんですが。

ここまで引っ張ったのは、購入する製品のチョイスに悩んでたから。

価格的にも、とうぜんリビルト品を狙うんですが。

同じようにリビルト品を多用するスターターやエアコンコンプレッサーと違って、オルタネーターのリビルトは、当たりハズレが大きい。

交換後にすぐ壊れる、って事例が多いんですよね。

自分なりに、なぜオルタネーターだけ、リビルト品の故障が多いのか?ちょっと考察してみました。

リビルトが使われることが多いパーツとして、エアコンコンプレッサー、スターター、そしてこのオルタネーターがありますが。

上の2つは、可動部分が壊れることが多い。

マグネットクラッチとか、モーターのベアリングやブラシ部分とか。

逆に言えば、その部分以外はあまり壊れない。

そしてどんなリビルトメーカーでも、壊れやすい可動部分のパーツは交換されてます。

ところがオルタネーターの場合、可動部以外も壊れるトコがある。

オルタの可動部、ブラシ部分とか、ベアリング類は交換されますが。

ブラシから発電した電力の電圧を調整する、レギュレーター。

そして発電時に交流の電流を直流に変換する、レクチファイア。

これらのパーツ、リビルト時も交換せずに再使用って、ケースが多い。

理由はカンタン。部品代が高いから。

つまり交換してから、あまり年数経ってないのにまた壊れる製品は、この辺のパーツが未交換なんですね。

オルタネーターのリビルト市場をよく観察してみると、ちゃんとした製品とイイ加減な製品の見極め方が、少しづつ見えてきます。

リビルト市場でもっとも多いのは、CT9A/純正部品番号・MD366831用だと、2万円台の価格帯のヤツ。

まれに1万円台のモノも見掛けますが。これはチャイナ確定。

で、その2万円台の製品たち、これらは十中八九、前述したレギュレータやレクチファイアは交換されてません。中古の使い回しでしょう。

根拠は単純に販売価格。

レクチを新品交換してたら、2万円台では利益出ません。

「仔細に点検し、問題の無い部品のみ使用しております」なんて謳い文句が、見えてきそう。

何を根拠に問題ない、って言ってるのかは、まったく不明です。

あの手の電気系部品って、壊れる寸前まで、前兆候なんか皆無なのが普通。

そしてこの価格帯。

ここが一番の激戦区というか、魑魅魍魎うごめく魔界なんですよね。

やっぱり商売する方もいろいろ考えますので、安すぎても怪しまれるから、ちょうどいい価格帯を狙ってくるんですよ。

いろんな製品をチェックしてみても、知られたメーカーからまったく無名のメーカー、なんならメーカー名の記載が無いモノまで、よりどりみどり。

その中で、ざっくり分類すると、

1)メーカー製リビルト。

この”メーカー”とは、元の純正のオルタネーターを製造してるメーカーのことです。

つまり、本家が自分とこの製品を、自社製のパーツでリビルトしたもの。

製造元は、三菱電機、デンソー、など。

本家本元のリビルトなので、品質はこれがいちばん間違いない。

なんせケース以外は、すべて新品部品に交換されてると言ってもいいくらい。

はっきり言って、もはや新品と変わらない。

欠点は価格。

CT9A用だと、6万円くらいはします。

一般的なリビルト品の2倍以上。

2)メーカー製ではないが、ディーラーや整備工場などでも使用されてるタイプ。

テクノパワー・エンパイヤ自動車とか、NAP/アーネストなど。

このタイプも、まあまあじゃないかとは思うんですが。

でも、2万キロも持たずにダメになったって話、ときどき見掛ける。

あと値段的にも、レクチ類を新品交換してるかは微妙。

でも、価格と知名度やイメージのバランスから、たぶんこの辺りが一番人気なんじゃないでしょうか?

3)オークション/ネットショッピング系の無名メーカー。

なんか聞き覚えのないメーカーの製品。

価格は低め。おそらく地雷作動率高し。この辺になってくると、再使用パーツの割合がグンと高くなります。

なんなら、ケースを結合してるボルト類すら使い回し。

オルタ本体がボロいだけならイイんですが、レギュレターが不安定で15,16V以上の出力をして、クルマ側の電装品まで壊してくれたりするコトもあるので要注意。

安いからといって、うかつに手を出すのはよすんだな、ベイビー!系です。

4)起爆率100%の地雷。まごうことなきゴミクズ。

根本的にオルタネーターの構造を理解してない人が作ったリビルト品。

ググると大量にヒットするんですが、例の色塗ってあるヤツです。

ご存じない方は、”ブラックオルタネーター”でググってください。

過去の大炎上した案件も見れます。

例外はありますが、だいたいオルタのケースは、グラウンドに導通してなきゃいけないんですよ。

だから純正は、金属肌むき出しで無塗装なんです。

それを、カッコいいオールブラックに全面塗装して売り出し、見た目のかっこよさに騙されたクルマ好きの愛車たちを機能不全に陥れるという事件を、日本全国で発生させてます(現在進行系)。

散々叩かれたのに、いまだに性懲りもなく、色塗りオルタを売ってます。今度は導電塗料でも使用してるんでしょうか?

しかも最近は、低抵抗コアとか、容量アップだとか、付加価値付けに絶賛爆進中。

ちなみにこのテの製品、他にも仕込んである地雷、いろいろあるようです。

プーリー径が純正と違うとか、プーリー材質がアルミで強度不足だとか、レギュレターが機能してないとか。

ただ、このテの業者のHPの造り、良く出来てます。

すごく魅力的な会社に見えます。

マーケティングがウマいんですね。

これは騙されて買っちゃう人が後を絶たないのも、なんか分かる気しますよ。

最初のうちは、お金もないことだし2万円台の安いヤツにしようかな?って思ってたんですが。

ただね、CT9Aはオルタ交換、けっこう手間が掛かる。

ドライブシャフト外さないと、本体を抜き取るスペースが作れないんですよ。

*なんか、某みんカラ辺りで、オルタを上から抜き取ったって記事見ましたけど。

アレ、正直どうやったのか、未だに不思議。

クラッチマスターシリンダーと、サージタンク周辺、どう見てもオルタが通過できるスペースは無いんですけど。

そんなんなんで、ハズレに当たってまたすぐ交換、って事態は避けたい。

それで購入するのは、メーカー製リビルト一択に絞りました。

そして最後まで迷ったのが、純正には無い付加価値を求めるか?

いわゆる、低抵抗タイプ。そして容量アップ。

メーカー製リビルトには、低抵抗タイプは見つけられなかったので、これはすぐに諦めましたが。

容量アップは、ほんとに迷った。

純正のオルタネーターの容量は90Aなんですが。

これを120Aにアップした製品があるんですよ。

それもデンソー製リビルトで。

CT9Aのランエボは、ACDのせいで意外と電力消費が多いクルマです。

90Aでも、けっこうカツカツになる時がある、と聞いたことあります。

さんざん考えて、ウダウダと迷った挙げ句、けっきょく純正と同じ90Aを選びました。

その理由。

1)容量アップした場合、経年でヘタった純正ハーネスが耐えられるか不安が残る。

2)低抵抗コイルではない容量アップは、エンジンにとって、より抵抗の増大になる。

3)メーター裏にある、純正の充電制御用のレギュレターが対応してるのかが、いまいち分からない。電圧ではなく電流量のアップですが、制御方法によっては、それもアウトなので。

これらの理由の他に、私のエボがGSRではなく、RSだというのもありました。

RSは、ウィンドウはくるくるハンドルだし、電気食うモノが少ない。

電子制御もACDのみ、AYCは無いし、ABSすら付いてません。

オーディオも壊れたまま、放ったらかし。使ってません。

なんせバッテリーも、19サイズという小さなモノで足りちゃうくらい。

あとは三菱製か、デンソー製か。

ホントは三菱が欲しかったんですが、ぜんぜん見つからないんですよ。

三菱にしろデンソーにしろ、ネットでは販売してないのか、ポチれる製品は無いんですが。

三菱の場合、三菱電機と取引のある電装屋さんに問い合わせても、在庫持って無いんですよね。

そこでデンソーに狙いを変更。

デンソーのリビルト事業は、デンソーリマニという会社がやってるようですが。

デンソーリマニの製品、デンソーのダイアグステーションという、デンソー認定ショップで買えるらしい。

そこで自宅から近い、認定ショップの電装屋さんにお電話。

「うむ、私だがね。リビルトオルタネーターは在庫してるかね?ん?どうなんだね?」

と、はじめて電話するお店の人に、謙虚に聞いてみる。

すると、本社(デンソーリマニ?)に、6個ぐらいあるとのこと。

発注をお願いして、後日に購入。

お値段は、コア返却条件で、59000円。

デンソー製?リビルトオルタネーター

これが購入したブツ。

外見も中身もキレイ。

そして中身のコイルやレクチファイヤ、ちゃんと新品です。

っていうか、オルタ全体がまったくの新品にしか見えない。

そしてラベルには・・・

あれ?

どこにもデンソーの文字が無いですね。

不思議に思って、保証書を見てみると。

「ARAI アライ電機 MAXリビルト」

って、書いてある。

なんだ、それ?

ワケがわからなくなって、「アライ電機」で調べてみました。

なんだよ、MAXって。

オリド選手のトコの回し者か?

マジカル・オルタなのか?

アライ電機、複数の事業を展開してるようですが。

自動車電装事業では、デンソーの関連会社なのか事業提携でもしてるのか、技術者はデンソー出身、使用する部品類はデンソー製、デンソーのダイアグステーションも、アライ電機が展開してるそうです。

しかもアライのスタッフの作業着のツナギも、デンソーのツナギ。

つまり、デンソー製リビルトって、じっさいに作業してるのはココってことですか?

そういや、調べてる際、アライ電機製って紹介されてるのに、本体のラベルには「DENSO」の表記のあるオルタネーターの画像も見掛けました。

そしてさらに。

調べてる過程で、三菱ディーラーで「メーカー製リビルト」のオルタを注文した個人の方を見つけたんですが。ブツは同じ、CT9A用のMD366831。

しかしそのブツは、私が買ったのと中身も入ってる箱もまったく同じ。つまりアライ電機製に見える。

これって、純正のMD366831が、もともと三菱製ではなく、デンソー製ってコトですか?

三菱電機のサイト見る限りでは、自社工場でリビルトオルタネーター作ってるようなので、純正が三菱製なら、そのリビルトもメーカー製なら三菱電機のはずですが?

うーん・・よく分からん・・ 誰か教えて。

ま、もう買っちゃったし。

少なくとも製品から出てるオーラ、すごく強そう。

私には視える。・・・ような気がする。

さて、取り付けはどうしようか?

正直、ドライブシャフトの脱着がやりたくない。

来週、車両の全体点検でショップに数日預けるので、ショップにお願いすることにします。

リビルトオルタネーターの取り付け後

ショップでの取り付けでしたので、作業中の画像はナシ。

取り付け後の画像。

ちらっと見える、新品(リビルトだけど)オルタネーター。

下から見たらこんな。

ついでに、ドライブベルト(MN158794)、オートテンショナー(MD373939)も交換。

そういえばアイドラプーリーとかは一度交換したことあるが、ドライブベルトのテンショナーは初交換かも?

タイミングベルトのテンショナーは2回交換してるのにね。

タイミングベルト交換の場合も同じですが、補機類の交換時のベルト周りは、ホントは同時交換が望ましいです。

そしてコレが20万キロオーバーでガンバった、オリジナルのオルタネーター。

さすがの、くたびれぶり。

ホントによくガンバった!

コア返却条件なので、この御老体は返却します。

いずれ黄泉還って、どこかのエボオーナーの元へ逝くのでしょう。

オルタネーター交換後のインプレですが。

前のヤツが正常に動いていたので、交換したからといって特に変化はありません。

あとは燃料ポンプの時みたいに、予防交換したら逆に調子崩したって事にならなきゃいいんですが。

わざわざ高いメーカーリビルト品を選んだんですから、20万キロとは言わんが10万キロは保って欲しいですね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする