ブーストコントローラー、入れてますか?
ブーコンですよ、ブーコン。
ランエボの4G63ですが、純正のブーストコントローラーは、シングルソレノイドバルブをECUでコントロールしてます。
そしてその制御ですが、国産車の中ではちょっと変わった制御法です。
普通は設定ブーストまで、ジリジリ上げていくような制御なんですが、4G63の場合は、いったんオーバーシュートさせてから、そこから設定ブーストまで落とすような制御方法になってます。
これはブーストの立ち上がりを早くするためとかもあるでしょうが、おそらくは4G63エンジンの特性に沿ったモノではないかと思われます。
4G63は、基本的にオーバーシュートを起こすエンジンだと、以前に聞いたことがあります。
カム角とか、ロングストロークとか、点火順とか、その理由は良く知りませんが。
その時に一緒に聞いたのが、社外のブーストコントローラーはソレノイドバルブ式の方が、エンジンとの相性がいいということ。
HKSに代表されるステッピングモーター式は、イマイチ相性悪いそうです。
とはいえ、私はCE9A乗ってた時は、HKSのブーコン入れてましたけどね。
特に問題は無かったですが。
フィルター交換がめんどくさかった以外は。
ま、ともあれ、今のクルマには、ブリッツのソレノイドバルブ式が入ってます。
当時に一世風靡して画期的だった製品、SBC-iDってヤツ。
コレ
このモデルの登場から、ブーストコントローラーはこういったカタチが主流になりました。
登場したのは、今から20年ぐらい前。
ブースト制御は、ソレノイドバルブを2個使って行う、ツインソレノイド方式。
普通は1個しか使わないバルブを2個使って、ステッピングモーターに負けない緻密な制御と、ソレノイドバルブならではの立ち上がりの良さのイイトコ取りをしようっていうタイプ。
なによりも、大きめの液晶ディスプレイを搭載したデザインが新しかった。
HKSも、その後のモデル、EVC4からはマネしてきましたよね。
CT9Aオーナーなら画像でわかると思いますが、本来はACDスイッチとドアミラーのコントローラーが入ってるパネルを加工して、SBC-iDを埋め込んでます。
そしてACDスイッチはココに移設。
まるで純正のよう。
やったのは、私じゃありませんが。
ちなみにRSなので、ドアミラースイッチは元々ありません。
さて、20年も愛用してきた、このSBC-iDですが。
さすがに古くなったせいか、液晶ディスプレイに問題が発生。
数年前から、直射日光に晒されて熱くなった時なんかに、一時的に液晶が薄くなったりはしてたんですが。
ある日突然、画面の真ん中に黒シミ発生。
そして日を追うごとに、シミが広がってきた。
画像ではブーコンオフですが、オンにしても、数値がほとんど見えなくなってます。
この画面、常に視界に入るので、正直かなり気持ち悪い。
しばらくは放置してたんですが、交換用のブツがようやく入手できたので、やっと交換です。
ブーストコントローラーのディスプレイ部分を交換
まあ、普通だったら、ここでブーストコントローラーを新品に交換ですよね。
私も最初はそのつもりでした。
ところが、ネットでイマドキの製品を物色してみると・・・
なんか、ブーコンって退化してない?
ブリッツなんか、なんか25年くらい前のデザインに戻ってる・・・
しかもツインバルブは廃止、シングルソレノイドしかないし・・
なんかやたら安いのはイイけど。
HKSは、まあまあ良さそうなんだけど、バカ高いし、表示がカッコ悪いし・・
しかもイマドキのブーストの表示単位がイヤだ。
何?kPAって?
ブーストの単位はkgf/㎠!
キロしか無いでしょう!
なにパスカルって?
走り屋は車に乗る葦ってか?
知らんわ!
現行品のブーコンに興味を失ったワタシ、中古を探し始める。
ところがですね、SBC-iDの中古品、意外と見つからないんですよ。
あんだけ売れたのにねえ。
さすがに古すぎるのか?
でも、それより古いDual-SBCとか、HKSのEVC3なんかはゴロゴロ見つかる。
ひょっとして、皆さん手放さずに愛用中?
オクとかメルとかで少し出てますが、なんか画像の段階から程度悪そうだし、しかも高価。
2万円台後半とか、4万近いとか、なかなか強気な価格設定。
じつは人気商品なのか?
2,3ヶ月くらい探してたら、ようやく良さそうな商品を発見。
アップガレージのサイトに3点ほど登場。
価格も1万円台とリースナブル。
一番キレイに見えたヤツをクリック!
到着したヤツを検品したら、かなり程度良かった。
さて取り付けですが。
今回は全交換しません。
ダメになったディスプレイ部だけを交換します。
大昔の電子式ブーストコントローラーって、エンジンルーム内に設置するバルブユニットと、室内に設置するコントローラー/ディスプレイの2ピースだった。
それがこのSBC-iDの登場から、バルブユニット、コントローラーユニット、ディスプレイユニットの3ピースが主流になりました。
そのおかげで、室内の設置に自由度が格段に広がった。
ちなみに、ディスプレイ部で入力した内容はすべてコントローラーユニットに記憶されるので、ディスプレイを交換してもデータは残ってます。
では早速交換作業に入ります。
内装パネルの外し方
今回必要なのは、ディスプレイ部が埋め込んであるパネルの取り外しと、配線の取り外し。
このパネル
画像はモノタロウから。
コレ、純正部品番号がいっぱいある。
たぶんモノは一緒で、色が違うだけ。
ワタシのはおそらくMR631922か、MR631923。
これは嵌め込んであるだけなんですが、左側にツメがメーターベゼルに押さえられてる構造なので、メーターベゼルを先に外す必要がある。
まずこの2本のボルトを、短いプラスドライバーで外す。
通常のサイズのドライバーは、スペース的にムリ。
すると、ベゼルが引き出せる。
これを外せば、目的のパネルが外せる。
ベゼルを外して出来た、メーターパネルとの間のスキマに指を入れれば、工具がなくてもカンタンにパネルが外せます。
あとは、コントローラーユニットを探して配線を抜くだけ。
配線をたどって行きます。
コントローラーユニットはどこだ・・・・
こんなとこにありました。
この足元のパネルと言うかカバー、まずは手前に見切れてるステップをマイナスドライバーとかで押し上げて外し、その後にアクセルペダル横のクリップを外してこじれば取れます。
さてここまでは楽勝ですが、最初に取り付けを行ったショップさん、かなりマメな性格の人だったらしく・・・
数カ所まとめればいいだけのコードを、まるで編み込むかのようにタイラップでまとめ上げてました。
全部を切り離して解放するのに、ずいぶん時間が掛かってしまいましたよ。
次はパネルに埋め込まれたディスプレイユニットの入れ替え。
元がコレ
この黒い弾力のある物質はなんだろ?
カッターで切り離して除去。
その後、ホットボンドと、やっつけ工作でアルミステーと両面テープで固定。
あとはカンタン。
配線をやりすぎないよう、必要最低限にまとめて、元に戻す。
コントローラーユニットがデータを持ってるので、表示側は何事も無かったかのように、元の表示を出してます。
今回入れ替えなかった、コントローラーユニットと、バルブユニットは、スペアパーツとしてキープ。