クルマが古くなってくるとコワイのが、樹脂パーツの劣化。
パキパキ割れてきたり、酷いヤツだと、ボロボロと粉になって朽ちてくる。
特に昔のニッ◯ン車は、樹脂部品が脆いので有名。
ダッシュボードとか粉吹きまくり。
その点、三菱車はまだぜんぜんマシかも。
クルマに使われる樹脂って、コストの掛け方によって耐久性が大きく違います。
欧州車の低コストの樹脂パーツは、5年ぐらいで劣化が始まるのは有名ですが。
三菱って、けっこうコスト掛けた素材を使ってたんですかね?
かつて青空駐車が長かったマイエボでも、内装パーツとかの劣化は少ないんですよ。
まあでも、4G63の高熱地獄に晒されるエンジンルーム内の樹脂パーツ、これらはまあまあの劣化ぐあい。
今回のお題、イグニッションコイルのカプラー/コネクターも、まあまあヤレてるかも?
じつはこのカプラー、10年ぐらい前に一度は交換してます。
その時はコイルハーネスの接触不良っていう、レアなトラブルが発生。
配線の交換のついでに、カプラーも交換したんですよね。
配線側が新品の場合、付いてたカプラー外して付け直すよりも、新品カプラー付けた方が早いですから。
そしてそれから既に、また10年が経った。
先日にプラグ交換でコイルのカプラー外してたら、なんかイヤな手応え・・・
カプラーのツメが折れた、とかではないんですが、なんかカッチリ感がなく接触ワルい感じ。
樹脂であるカプラーがおかしいのか、中の金属の端子がおかしいのか?
とにかく感触がおかしい。2つのコイルの両方とも。
しかもよく見たら、カプラーに入る3本の配線、被膜が劣化したのか裂けて、中身の銅線が一部露出してる。
アッブネ~
これはショートの危険がありましたね。
もはや問答無用で、カプラー交換です。
とりあえず部品が揃うまで、エポキシ樹脂で露出部分を保護。
さてパーツですが、純正部品のカプラー、MU802064Vが部番ですが、すでに製廃。
中身のコネクター端子に至っては、部品番号すら分からない。
じゃあカプラー壊れたらどうすんの?
いちおう、ネットでサードパーティの商品が、一種類だけ販売されてますが。
こういうヤツ。
この商品、中身のコネクター端子、防水用のワイヤーシールもセットで付属、都合いいんですが。
でもこれって、チャイナ製ですよね。たぶん。
点火系の大事なトコに、チャイナはイヤだなあ・・・
チャイナの樹脂ってどうなの?
端子も素材等が不明・・・
*国産品でしたらスミマセン
そんなことをウダウダ考えてるうちに、ハッと思い出したコトが!
以前にカプラー交換した時、作業はディーラーだったんですが、カプラー余ったから持って帰ってください、って言ってなかったっけ?
あわてて、オモチャ箱さぐってみると、ありました!
そういえば、MU802064Vって、5個入りなんですよ!
2個しか使わないのに。
だから3個余ってた!
よっしゃ、製廃の部品が手に入った。
あとは中身のコネクター端子。
*製廃のカプラー MU802064Vですが、再生産されるようです。ソースはモノタロウ
この端子ですが、カプラーと同様5本で1パックだったのか、配線交換した際に端子が付いた状態の配線が2本余ってた。
純正に使用されてる端子のサンプルが、手元にあるわけです。
これのサイズを測って、代用できる部品がないか検索しまくる。
似たようなのは色々あるんですが、微妙に細部が違ったりしてて、それらを購入して良いのか決め手に欠ける。
できれば、同一メーカーのモノが欲しい。
サンプルの純正品を、もうちょっと良く観察してみると。
小さい端子に、さらに極小でなんかの刻印があるのが見えた。
スマホで撮影して、拡大して見てみる。
SJDと読めるような?
SJD、カプラー、などで検索してみると。
あるサイトが見つかった。
SJDとは、かつて存在した三菱SJDという三菱電機の子会社だか、一部門だかのコトらしい。
その三菱SJD、今は古河電工の子会社になってるっぽい。
そこで古河電工製品にしぼって検索かけていくと、下の画像の商品が。
コレじゃん!
純正とサイズも細部の造りも、まったく同じ。
同じっていうか、コレが純正部品そのものなんですよ。
販売ページ内の製造元の名が、古河電工(旧三菱SJD)って書いてるし。
画像には無いですが、防水用のワイヤーシールも、まったく同形状。
フッフッフッ、見つけましたよ。
古川電工での部番は、F090WP-SJD-NMWP-wr。ながっ!
1個、29円(税込み)。
これを片側3個、計6個、購入。
これで部品は全部揃いました。
サクっと、交換作業に入ります。
カプラーの交換作業
このイグニッションコイルのカプラー交換って、ネットでもたくさんアップされてますが。
ほとんどは、ガワのカプラー部分だけの交換ですよね。
でもカプラーが割れるほど劣化してんなら、端子部分も交換した方がイイです。
まずはハーネスを覆ってる保護チューブを撤去。
劣化でボロボロなので、配線の下に受け用の紙を広げて、剥がすと言うよりは剥いていく。
気分はまるでピスタチオの皮むきのよう。
剥けました。
これは元からのハーネスですが、こんな細くていいのか?
もう片側は以前に補修部品を使って交換されてますが、そっちは全然太い配線が使われてます。
これ、こっち側も配線ごと交換すべきだったかな?
まあいずれヤルか。
まずは現状を撮影したり、ナンバリングしたりして、各3本づつの配線の位置をマーキング。
そしたら、配線は根本でカット。今回は端子も交換なので。
カットした配線の先の被膜を剥いて。
そして端子を組む前に、防水用のワイヤーシールを先に通しておく。
そしたら、各配線をそれぞれ端子に組む。
電工ペンチはマストアイテム。
端子はハンダ付け。
形状記憶素材の断熱チューブと、熱収縮チューブを先にハーネスに通しといて。
各端子をカプラーの奥まで、カチッとロックされるまで入れて組む。
そしたら、断熱チューブを熱収縮チューブをターボライターで炙って固定。
もう片側も同じように作業して、完成。
ちなみにイグニッションコイルですが。
三菱純正ではなく、日立の”U12C03”なんですけど、交換したのが2017年。
もう8年目なんですね。
*以前の交換記事は→コチラ
初めてコレ試した時は、私が知る限り、前例がなかった。
今じゃCP & CTエボ乗りは、みんなコレ使ってますけど。
ここまで保てば、純正よりぜんぜんイイですね。
じつは今、イグニッションコイルで悩みまくってんですよね・・・
最近ハヤってんじゃないですか?
R35コイルとか、AudiのR8コイルとか、ガスコイルとか。
あの辺のイマドキの高性能コイルを、4発入れちゃうヤツ。
めちゃくちゃ興味あるんですが、アレってポン付けじゃダメですよね・・・
ECUでのドエルタイムの書き換えしないと、意味がないどころかエンジンブローまであり得る。
売ってるショップなんかは、ポン付けでも効果はバツグンなんて宣伝してますけど。
大嘘ですよね。
エボの4G63、1個のコイルで2気筒分をまかなってるからか、ドエルタイムは長めのようです。
なので、ドエルタイムを長く取った設計のR35コイルが、たぶん相性良さそうなんですが。
それでもECUでのセッティングは必須。
しかもこのセッティングをビシッと取れるチューナーが、あんまり居なさそう。
なんかみんなまだ、試行錯誤してるカンジなんですよね。
いずれは、R35コイル+4G63にはコレ!みたいな、定番マップが出来るとは思いますが。
私がR35コイルのキットに手を出すのは、そういう吊るしでもインストール出来るようなドエルタイムマップが出来てからかな。
もっとも、その前にチューナー達がみんな4G63チューンから手を引いたりして。