このブログでさんざん書いてきた通り。
わたくし、身も心も完全なニューテック教の信者。
日本車のチューニング業界がもっともアツかった、90年代から2000年代初期。
”疾走る実験室・CE9Aランサーエボリューション2”で、いまでは考えられないほどイジリまくってきました。
使用するオイルも量販店にあるような安物から、モチュールやオメガのような高額オイルまで入れては走って、抜いては入れてと、さんざん試してきました。
エボ2の4G63はピストン、コンロッド、カムが非純正。タービンにエボ3純正改のハイフロー。パワーはダイノパックで300弱と大したことなかったんですが、熱的にかなりキビしかった。
CEはオイルクーラーの容量を上げても、オイルラインが細いので冷却効率が上がらないんですよ。峠だと油温は頻繁に120℃を突破。これに耐えられるオイルが無かった。
せっかくオイル交換しても、箱根の山で1回走って終わり。
帰りの高速、回さないようにゆっくり帰ってきて、またオイル交換。
やってられないワケですよ。
その時にたどりついたのが、MOTUL(モチュール)の300Vコンペティション。
このオイルがようやく「1回走ってオイル交換」なんてサイクルを終わらせてくれた。
3000kmまではキッチリもってくれた。当時のペースだと約2ヶ月ちょい。
私の中で、エステル系+ノンポリマーじゃなきゃオイルじゃないって信念が植え付けられたのも、このオイルのおかげ。
しかしそのモチュールも、2004年のエコ重視の改悪で終了。ダメオイルの仲間入り。
良い評判はすでに聞いてましたが、あまりに価格が嵩すぎるので手を出さなかったニューテック。
しかし他に代わりはないので思い切って、NC41を導入。
ニューテックもエステル系ノンポリマーですしね。
もうね・・すべてが衝撃でした。
まず熱ダレがまったく感じられない。
走り方が一緒だから、油温の上がり方も変わらないんですが。
ぜんぜんヘタらないんですよ。
3000km走っても、入れた時とエンジンの回り方が同じ。
モチュールだったらあきらかに劣化が感じられてるトコ。
だいたい3000km交換って、べつに距離で交換してたわけではなく、そのくらいになると回り方がツラくなって痛々しいカンジになってたので、しかたなく交換してただけ。
それがニューテックNC41では、何も感じられない。
ふつうに粛々と回ってる。
NUTECに電話して聞いてみると、倍の6000kmでも問題ないとの事。
耐久性だけだったら1万kmでも大丈夫。まあ5,6000kmで交換しとけば何も心配ないというお言葉。
フケ方も、添加剤なんか入れる必要性をまったく感じないくらいスムーズだし、6000保つんなら価格もむしろモチュールより安い。
そしてCTに乗り換えて、2速に入りづらいってのをニューテックのZZ31で解決してからは盲目的信者の仲間入り。
とまあ、長々と書きましたが。
そんなNUTECには、オイルだけでなくケミカル系商品もいろいろあります。
エアコン添加剤のNC200、シリンダー内壁修復のNC202は愛用してます。
カーボン、スラッジ洗浄のNC900も一度施工してます。ピストントップの堆積したカーボンが落ちまくりです。
なのに!そんな重症の信者のわたしが知らなかった製品があった!
NC-121。
インテークからスロットルバルブ、サージタンク、インマニ、バルブ、燃焼室までのカーボンやスラッジを落とすクリーナー。
同目的の製品はこれまでもあったんですが、これはインテークから直接ブチ込んでダイレクトにクリーニングするタイプ。
WAKO’S(ワコーズ)のRECSと同じタイプです。
なぜこれまで知らなかったかというと。
この製品、NUTECのHPに載ってないんですよ!
完全に裏メニュー。
プロショップでの施工を前提としてるため、一般製品として取り扱われてない。
コラコラ、ニューテックさんよぉ。15年来の信者のオレにも内緒とは、どーゆう了見だよ? (たんに私が情弱なダケ)
まあ裏メニューといっても、普通にネットで買えますからね。しかも安いし。
しかもネットで情報集めてると分かったんですが、リフレッシュメニューとして採用してるディーラーが何軒かありました。ネッツトヨタ系のディーラーとか、マツダ系列のディーラーとか。
かんぜんに乗り遅れた感ありますが、これはヤルしかないでしょ。
NC121施工方法
ランサーエボリューションのCT9Aでの施行手順ですが。
タービンより後、スロットルバルブ直前から注入するのが基本。
まずは下準備。
NC-121を購入する際、長いチューブを購入しとく。
わたしが購入した楽天のショップさん、親切なことに商品購入時にチュープの有無の選択がある。
有りにチェックすると、+400円でチュープも同梱してくれる。
製品はスプレー式なので短いノズルがあるんですが。
それをはずして、別途購入したチューブに入れ替える。
これは車内から一人で作業するのに必須です。
わたし、猫しか友達いませんからね。
作業はいつもぽっち。
その次に用意するのは、先ほどのチューブをアシストするガイドの用意。
長さ10cmほどで中空の硬いもの。
チューブが中をラクに通せる太さで、なおかつ外形が太すぎないモノ。
イメージとしては、細身で変形しない硬さがあるストローみたいなモノ。
そんなの、家にはねえよ・・・
と、思ってたら・・
あ!ありました!
トラウトフィッシング用のロッドの折れた残骸。
カーボンロッドは、基本的には中空構造。
じゅうぶん硬いし、内径も外形もぴったり。
猫じゃらしに再利用してましたが、これを適当に切れば使えそう。
おし、じゅうぶんイケる。
準備ができたら本番いきますか。
施工の手順は以下の通り。
1)エンジン暖気後アイドリングで5分間、スロットルバルブ直前からNC-121を吹き込む。
2)その後に、2000rpmを維持して5分間、NC-121を吹き込む。
3)2000rpmから3000rpmの間をレーシングしながら、NC-121を空っぽになるまで吹き込む。
4)10分ほどエンジン停止して放置。
5)再度2000rpmを維持して5分。
以上。じっさいは5)はそのまま走り出した方がいいです。それも5,60kmかそれ以上の距離を。
ここでコツなんですが、NC-121はスプレー式なので連続で吹き続ける事ができない。
缶スプレーで自家塗装やる人は分かると思いますが、連続で吹くとすぐに温度低下でガス圧が下がる。
そのまま吹くとガスだけ無くなってしまいます。
ブシューっと吹いたら1,2秒ストップ。そしてまたブシューっと。
間欠的に吹くのがコツ。
合間に缶をシャカシャカ振ったり、お湯を用意して温めながらやるのもいいですね。
わたしはお湯を張った容器に漬けながらやりました。
ちなみに一人でアクセル踏みながらスプレーしなきゃいけない。
それでロングチューブが必要だったんです。チューブのセットはこんな感じ。
まずインテークのホースバンドをゆるめて、用意したガイドを差し込む。
差し込んだらバンドでかるく締め、スキマはビニールテープなどでふさぐ。
スロットルバルブまでの距離をはかってチューブにマジックで印をつけておいて、その分までガイドの中を通してチューブをゆっくり入れていく。
ガイドなしでチューブ単体だと、ぜったい奥まで入りません。
ガイド、チューブをビニールテープでバミりながら車内へ。
ここで問題発覚。
チューブの長さが50cmほど足りません。
この位置が精一杯。
おかげで車内でヨガのようなポージングで、アクセルとスプレーを操作するハメになりました。腰がイタいです。
あとはエンストさせないよう注意しながら、ブシューっとやっていくだけ。
さて、はたして体感できるほどの効果はあったでしょうか?
NC-121のインプレ
この手のケミカルのインプレって、大げさな表現か控えめな表現。そのどちらかに真っ二つに分かれてる気がするんですよ。
最近は、ひかえめ系が主流かも?
「劇的な変化があったワケではありませんが、低速が少し良くなってるようです」みたいな。
わたしも主流にならって、控えめな表現でいきたいと思います。
劇的な変化がありました!
アホみたいに効いてます!
コイツはすげえええ!
いやマジで。
これはねえ・・じつはかなり意外でした。
スロットルバルブまわりは、以前にかるくバラしてクリーニングしたことあったし。
燃焼室なんかも、NC900でキレイにしたことあります。
まあそれからけっこう距離走ってはいますけど。
施行前は、さすがに今回は体感できるような効果はないだろうって思ってたんですよ。
前回のエアフロ交換でも感じたことですが。
エンジンの調子って、じつは加給領域よりも低回転の負圧領域の方がわかりやすい。
具体的にはアイドリング~4000rpmの、街乗り多用域。
わがエボの4G63、2年ほど前から、この領域のフィーリングがイマイチ。
まあこの3,4年にけっこうエンジン関連のトラブルが続いたせいもあって、わりと慣れちゃってたし。
いうても18万kmオーバー、OHは未だ無しのエンジンですから。
以前にくらべてトルクが薄いっていうか、ツキが悪いっていうか。
異常ってほどではなかったですが、なんか乗ってて気持ちよくない。
けっこう諦め入って乗ってたんですが、エアフロ交換でかなり改善がみられた。
そして今回のNC-121施工。
ほんとに驚きました!
なんていうか、何ヶ月も微熱が続いてたのが、ある朝起きたらすっかり治ってるかのような。
ああ・・このエンジンって最初はこうだったよな・・って、ひさしぶりに思い出しました。
年の瀬で混んでる街なかを、50kmほど走って来ました。なんか楽しくて!
トロトロ走っているのに、気持ちいいんですよ。
いったい、ドコらへんのパーツのスラッジや蓄積カーボンが問題だったんでしょうね?
燃焼室?バルブの傘まわり? スロットルのバタフライ?
まあそれだけ長年のヤレが、文字どおり蓄積されてるってことなんですけどね。
ちなみに施行後に、アイドリングが上がりました。
800~900rpmだったアイドリングが、1000rpmちょいに。
これはスロットルボディのバイパス通路がクリーニングされて、エアのバイパス量が増えた(元に戻った)から。
またアイドリングアジャストスクリューで調整しなきゃなりませんが、この後に控えてる作業が終わってからにします。
理由はそれらの作業で、またアイドリングに影響が出る可能性があるから。
ともかくも、ブーストかかってないあの領域でこんなに気持ちよく走れるのって、ホントに久しぶり。
これは本気でヤバイ製品です。たったの2千円ちょっとなのに。
エボに限らず、世の中の10万キロオーバーのクルマのオーナーさん達!
これはまよわず買い!
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