ブーストコントローラー交換・プロフェック取り付け

ちょうど一年前から始まった、ブースト上がらない病。

設定は1.30kg/cm2、この季節なら1速や2速でも、1.25kgくらいは掛かる。

3速なら、踏み方次第じゃオーバーシュートして、1.35kgくらい掛かっても不思議じゃない。

それなのに。

なぜか1.20kg以上、掛からなくなった。

この時の顛末は、こちらの記事に →こちら

コレが5月くらいのハナシ。

コントロールユニットの交換後は、3ヶ月ほどは快調だったんですが。

ところが真夏の頃になると、またもや掛かりが悪くなる。

今度はトップギアで登りでガバ踏みしても、1.10kg以上はまったく行かなくなった。

踏み方やギア、速度を変えながらチェックして気付いたんですが。

最初の立ち上がりは、普通にアガってんですよね。

ところがパワーバンドのピークブーストにイカなきゃならないトコで、なんか頭打ちして止まっちゃう。

最初はリークを疑ったんですが。

ブーストコントローラーの設定をマニュアルモードで変更しながらチェックしてる時、変更後の学習モード、ぜんぜん終了しないことに気づいた。

上の画像、”L”って文字がディスプレイの右上に出てますが。

これって学習終われば、すぐ消えなきゃならない。

なのに永遠に出っぱなし。

けっきょく、今回の作業で取り外すまで、こいつが消えることは無かったです。

これで見る限り、ブーストコントローラーが壊れてるコトは確定。

このブリッツの古いモデル、SBC-iDを愛してる私。

念の為にソレノイドバルブに電流流して作動チェックしたりして、なんとか延命できないか悪あがいてみましたが。

バルブユニットは今でも新品が買えるのでね。

ここに問題があるなら、バルブユニット交換で済んじゃう。

でも残念ながら、バルブ自体は問題なし。

やはりコントールユニットがダメみたい。

まあ20年選手ですからね。

仕方ないです、ついに入れ替えを決定しました。

取り付けたのは、トラスト・プロフェック。

じつはプロフェックに決めるまでは、かなり悩みました。

新しいブーストコントローラー探し

私はとにかくSBC-iDが気に入ってましたので、ホントはブリッツの製品がよかったのですが。

しかしブリッツでは、もはやブーストコントローラーそれ自体が製廃。

マジかいな。

いまだにブーコンを作ってるのは、HKS、トラストのみ。

昔は6社くらいはあったのに。

つまり、新品で買うなら、トラストのプロフェックか、HKSのEVC7、EVC-S2の3つしか選択肢が無い。

最初は中古の、EVC6 IR2.4あたりを買おうかと思ったんですが。

オクやメリでは、あんがい強気の価格設定で、ぜんぜんお得感が無い。

ていうか、中古のブーストコントローラー全般の相場が高すぎですね。

状態がまったく不明なモノに、3万以上も出す気には到底なれません。

だって新品のプロフェックが39900円、EVC S2でも42000円くらいで買えるんですよ?

そこで中古はヤメて、新品のみに的を絞る。

まずトラストのプロフェックですが、性能自体は評判いいようです。

すぐに壊れた、などのトラブルも、ほとんど見つけられなかった。

価格も安いし、これでイイような感じなんですが・・・

問題は、あの見た目。

スタートレックに出てくる宇宙船ですか?

カタチもそうですが、あの色使い。

ありえん!

*画像はトラストのHPから

そこでHKS製品に目を向けますけど。

HKSはねえ・・・・

アフターがねえ・・・

過去のブリッツも、トラストも、パーツが単体で購入できるんですよ。

最低でもバルブユニットは補修パーツとして出てないと、後で困る。

HKSは昔から、バルブユニットの単体販売を絶対行わないので有名。

ソレノイドより壊れやすい、ステッピングモーターのクセに。

しかもネットでじっくり調べると。

チラホラと初期不良らしきネタはヒットする。

付けて半年で壊れた、とかね。

個人的にも、EVCは壊れやすい、ってイメージ持ってます。

それなのに補修パーツの販売はナシ。

壊れたら、本体を買い換えろっていう戦略。

*画像はHKSのHPから

どっちも買いたくないな~って、ウダウダしながらスクリーン見てたら。

なんか色使いの違うプロフェックが、画面にひょっこり。

限定モデルのホワイトバージョン。

限定のワリには、去年からずっと販売中のようですが。

たぶんですね、トラストの中の人達にも、色が悪くて売れない、って情報は入ってるんですよ。

そしてホワイトバージョンの方が売れる、ってね。

たぶん、このまま販売は継続ですよ。

閉店セールを何年もやってるスーパーみたいに。

デザインはあいかわらずイヤですが、ホワイトモデルはなんとか見れる。

コントローラー部を車内じゃなく、エンジンルーム設置を想定したパッケージも気に入ったので、妥協してコレに決定。

欲を言えば、海外専用モデルの、アンバー色バージョンが欲しかったんですけどね。

プロフェック取り付け前の準備

とりあえず、プロフェックのホワイトバージョンを購入。

中身をチェックして、取り付けの前に下準備でやることを確認する。

何をやるかというと、

1)ディスプレイ部を取り付ける、コンソールのパネルの加工。

2)バルブユニットのボックス化。

1)のパネル加工ですが、要は今までのSBC-iDと同じく、パネルに埋め込み、というか、落とし込み加工をしたいのです。

こんな風に。

まずはこのパネルを新たに入手しなきゃならない。

新品は5千円以上するので、中古で探す。

ここで問題なのが、このパネルはものすごく種類が多い。

CT9A用だけでも6種類、セディア用も入れると20種近い。

色が違ったり、各スイッチの下穴の有無など。

私が欲しかったのは、ACDスイッチ用の穴が無いタイプ。

これは、CT9AのGSR用。

で、コレが買ったヤツ。セディア用なので、ACD穴がありません。

オクの業者の中古品。

中古のはずですが、まったく使用された跡がない。どう見ても新品にしか見えない。

これで1200円。

たぶんドアミラースイッチがない、かんぜんに穴ナシのタイプもあるはずなんですが、画像が見つからないので純正部品番号だけでは、どれがどれやら不明。

ちなみにこの購入したヤツも、色が合ってないんですが。でも気にしない。

これを加工します。

まずはドアミラースイッチを撤去して・・・

余計な部分をカット。

トラストのサイトに実寸が出てたので、型紙を作って採寸。

写し取って、位置決め。

これが意外とシビア。

裏側のツメ4箇所と、取り付けた時のボディ側の出っ張り部分の逃がしを考慮すると、あんがいレイアウトに余裕がない。

しかもこの時点で、最初に考えてた完全な埋め込みは、ちょっとムリだと判別。

完全に埋め込むためには、パネル右上のツメを犠牲にしなきゃならない。

しかしそれではハメ込んだ時に、パネルの角が浮いてしまう。

仕方ないので、ディスプレイ全体を埋めるのではなく、ボディ裏側の出っ張り部分だけを埋め込むスタイルに変更。

ホントはダイヤル部分以外は、完全に落とし込みたかったんですけどね~

ドリル、糸鋸、ヤスリなどで加工。

付属してたディスプレイスタンドのバックパネルを付けるため、土台になる部分をABS樹脂板とプラリペアで成形。

そしてバックパネル取り付け。

これでディスプレイは脱着可能になります。

装着するとこんなカンジ。

なんか思ってたのと違う・・・

ぜんぜんカッコよくない。

あんなに時間かけて作ったのに・・・

これじゃ、両面テープで貼り付けただけのと、ほとんど大差ない・・・

まあいいや、気にしないコトにして、次いく。

次は2)の、ソレノイドバルブユニットのボックス化ですが。

これはどういう意味かというと、防水、防塵のために、ボックスに入れて使用したいのです。

この画像は、ブリッツのソレノイドバルブとプロフェックのソレノイドバルブです。

左がブリッツの、ツインソレノイド。

右のちっちゃいのが、プロフェックのシングルソレノイドのバルブユニット。

ブリッツのバルブユニットがデカいのは、バルブ2つ分のスペースだけでなく、防水防塵ボックス仕様になってるから。

それに対して、プロフェックのバルブ、ニップル穴が3つあって、アクチュエータ、ウェイストゲートそれぞれ使用できるデザインなんですが。

どっちの仕様にしても、それぞれ不要になる穴は空いたままの、ほぼ剥き出し仕様。

そしてこの穴が、PT1/8サイズで、そこそこデカい。

この穴は排気に使うので、メクラは出来ない。開放してなきゃならない。

でもこのままだと、エンジンルーム内にバルブの穴を剥き出しのまま、設置することになります。

トラスト的にはそれでOKのようですが、私はぜったいイヤです。

前方排気で横置きの4G63のレイアウト上、バルブの設置場所はどうしてもフロントグリル付近になります。

ここは水もゴミも、ガンガン入る可能性がある。

ここに剥き出しのままバルブを設置できるほど、私は自信家じゃあない。

そこで思いついたのが、廃品再利用。

ブリッツのツインソレノイドのボックスを利用する。

ユニットを車体に取り付けてたステーも再利用できるし、一石二鳥。

さっそくブリッツのボックスを加工。

元はこんなですが。

中身を外して、

余計な部分はカット。

仮置きして、位置決め。

バルブに付けるニップルなどの問題は残るが、なんとかなりそう。

そのホースニップルですが、プロフェックのバルブユニットはニップルが左右に出るタイプ。

コレってどうなの?

普通は、両方とも同一方向に出しますよね?

だって、アクチュエーターとタービンは、基本的に同じ場所にあるんだから。

HKSもブリッツも、ニップルは片側にまとめて出すタイプ。

左右出しだと、片方のホースはUターンさせなきゃならない。

スペースのムダだし、ホースのタイプと取り付けレイアウトによっては、ホース潰れのリスクも出てくる。

そこで片側のニップルを変更して、向きを変えることにする。

ニップルの片側のみ、付属の部品は使わずに、アングルタイプ、L型ニップルを買ってきて合わせる。

ニップルからの6パイのホースの取り出し、そして電源ケーブルの取り出しも大幅に変わったので、それらに合わせてケースも加工。

今思えば、ここでさらにL型ジョイントを使えばよかった。

ランエボの場合、タービン、アクチュエーターのニップルは4パイなので、どうせ6パイから4パイに変換するジョイントをカマせなきゃならない。

そこで4パイホースをここまで引っ張ってきて、ここでL型の変換ジョイントにすれば、向きも揃えられて一石二鳥だった。

手持ちに、4-6パイのL型異径変換ジョイントがなかったので、後日に手直しします。

宿題は残りましたが、とりあえず完成。

ここまでやっといて、アレなんですが・・・

この作業も、あんま意味なかったかも・・・

だって純正のソレノイドバルブだって、剥き出し+開放ですしね。

ただ、純正は水が掛からない場所ですけどね。

まあでも、防水する必要はあったし、寿命はのびるハズですよ。

ブーストコントローラーの取り付け

まずは、車内の作業から。

ブリッツのブーストコントローラーを全部撤去してから、プロフェックのインストールをしようかと思ってましたが。

けっきょく、場所ごとに分けて作業しました。

わたくし、クルマの電気配線系の作業って、とってもキライなんですよね。

ごちゃごちゃしたの見ると、なんかダウンするから。

なにコレ? なんでこんなにグシャグシャなんだ?

ああイヤだ・・・

これでも、すでにコントールユニットは撤去した後なんで、だいぶスッキリしてんですけどね。

この場所の配線見るたびに、ホントに謎な気分になるんですが。

何につなぐハズだったのか分からないカプラーが2つもあるし、行き先の分からない配線がいくつかあるし。

昔になりますが、最初にここをイジったメカニック、ほんとに雑すぎる仕事で怒りを覚える・・・

この場所からは、電源を取るだけにする。

後の作業性を考慮して、電源以外の配線はすべてコンソールサイドのパネル内にまとめる。

電源は、ブリッツのSBC-iDに使われてた配線を再利用。

元は、ダサいエレクトロタップで配線したあったので、ギボシとハンダで確実に結束。

次は、エンジンルームに設置するコントールユニットの配線を、車内に引き込む。

元のブーコンのハーネスの撤去のさい、こうやって仮止めして、ズルズルと引き込む。

これ、いちばん最初の引き込みの作業って、そうとうタイヘンだったんじゃ?

なんせバルクヘッドのメクラ穴の位置が最悪。

この暗闇の奥。

手はまったく入らない。

車内側はこんなカンジ。

シートを外せば、なんとかなるかも知れませんが、体勢がきつすぎて手は届きづらい。

まあ今回は綱引きで引き込んだんで、難易度は低くて助かった。

あとはサイドのパネル内で、すべての結束を行う。

これで車内の作業は終わり。

やっぱカッコよくない。

素人仕事まる出し。

しかもプロフェックって、有機ELのスクリーン。有機ELって紫外線ダメなんですよね。

職場の駐車場だと、この位置だと日中は、直射日光当たりまくり。

なんかスクリーン、早死にしそう。

やっぱ、そのうちに作り直します。

さて次はエンジンルームでの作業。

バルブユニットと、コントールユニットの取り付け。

まず、いちばん手間の掛かりそうな、バルブユニットの取り付けから。

なんで手間が掛かるかというと、タービンとアクチュエーターから引っぱるバキュームホース、これを付け替えるから。

元のホースを再利用すれば、めちゃめちゃラクだったんですが。

前回にこのへんのホースを替えた時、ちょっと手抜きしたんでやり直したかった。

まず固定に結束バンド(インシュロック)を使っちゃったのを、ちゃんとバネ式の金属クランプにしたかった。

それとホースの材質。

前回使ったのは、道具箱に入ってた普通のバキュームホース。

これはこれで、けっこうイイものですが。

今回はタービン周辺という、場所が場所なんで、耐熱性と寿命を最優先して、フッ素ゴムのホースを入手。

フッ素ゴム、常用耐熱温度がなんと250℃!

短時間なら300℃オーバー。

耐候性や耐油性、耐薬品性もめちゃくちゃ高い。

マイナス10℃以下の低温に弱い、という弱点はあるが、ゴムホースとしては超S級クラス。

ただし、価格も超S級。

たとえば今回用意したのは、4パイ、5パイ、6パイを、それぞれ1mづつですが。

6パイなんかだと、1mで3000円を超えます。

ゴムホースとは、とても思えないお値段・・・

この異常に高いコストが、クルマ屋さんでもあまり使われない理由。

ですが、場所がタービン周りなのと、インテークのパーツをゴッソリ外さないと、普段は目視点検が出来ない場所なので採用。

ちなみに、フッ素ゴムホース、普通のホースに比べて肉厚がスゴく薄め。

これは強度が確保されてるなら、少しでも材料コストを減らして価格を下げたい、って意図なのでしょうが。

このせいで、前回にホース交換した時には気づかなった問題が。

アクチュエーターのニップル、形状が普通で問題ないんですが。

タービンコンプレッサーのニップル、コイツはちょっとヘン。

ニップルの先端って、抜け防止の縁の形状が、ホースにやさしいラウンド形状になってるのが普通。

なのにタービンコンプレッサーのニップル、けっこうエッジがたってるというか、スクエアな状態。

おまけにニップルの直径自体も、ごくわずかですが、太いようです。

コレって、クルマいじりではワリとあるある、なんですよね。

ニップルも製造メーカーによって規格の公差精度が違うし、もともと狙ってるタイト感に差がある。

ホース肉厚が厚ければ気にならないが、フッ素ゴムホースの肉厚だと、かなりキケンなカンジ。

このままだと、いずれホース内部からキズが入って裂けるかも?

そこで5パイのホースを使う。

これだとフィット感がピッタリ。

2本のホースは、形状記憶タイプの網組チューブで1本にまとめて、バルブユニットまでもってくる。

4パイ→6パイの変換、今回はバルブユニットのすぐそばで行う。

ここなら異常が起きても目視できるし、修正作業もカンタン。

ちなみに、バルブユニットは、車体→ステー→ユニットで固定してますが。

今回はそれらのすべてのボルトに、ゴムの防振ワッシャーを使用しました。

バルブの保護もありますが、ソレノイドバルブはカチカチ音がけっこうウルサイ場合がありますので。

ラストは、コントールユニットの取り付け。

まあCT9Aの場合、取り付ける場所はココしかないんですけどね。

バルクヘッド中央の、純正タワーバー支点の横。

M6のネジ穴は、ディフォルトで空いてるし。

ブースト圧を取り出すための、サージタンクとフューエルプレッシャーソレノイドバルブからの距離と位置、室内へのハーネスの引き込み、これらの要素から、ココしかない。

ナナメにしか取り付けられないのが、見た目悪くてイヤなんだが。

CPUユニットなので、熱害を考慮して遮熱テープでぐるぐる巻き。

ブリッツの製品とは違い、プロフェックはなぜか、ここにエアフィルターの取り付け指定。

圧力センサー、そんなに繊細なのか?

ちなみにこのフィルター、HKSの半額くらいなのはイイんですが。

ケースが分解可の構造のせいか、ここからエア漏れ起こすトラブルがあるらしい。

そこで代用できそうな製品を見つけました。

クルマ用じゃなく、科学測定機器や分析機器などに開発されたモノのようですが。

本体はPP製で、強度も耐熱性も十分ですし、非分解の一体型なので、エア漏れも起きない。

内蔵のフィルターはステンメッシュで、密度が選べます。

そしてなにより価格がステキ。

HKSは1個で1500円前後。トラストで680円くらい。

代用品は10個入ったパックで、1パックが1560円。

っていうか、HKSがボッ◯クリすぎますよ。

これで作業は終了。

なんか、スクリーンの表示がヘンな写り方してますが。カメラのせいです。

別売りのProfec Mapを使わないで、プロフェック単体で使うんだったら、セッティングの操作はスゴくカンタン。

説明書読まなくても、感覚的に操作できます。

とりあえず走れるように、無難な数値をインプットしてオシマイ。

ちゃんとしたセッティングは、後日にじっくりやります。

目標ブースト値を入力するだけで、あとはフルオートだったSBC-iDとは違い、プロフェックは基本的にすべてをマニュアルでセットアップする必要がある。

とくにブーストの立ち上がりと、オーバーシュートの兼ね合いを調整する”Gain”と、”Start Boost”の調整がかなりキモになりそう。

かなり控えめな数値からスタートしたんですが。

ちょっと踏んだら、2速で1.38kpaも掛かって、あわてて数値を下げる。

エンジン壊す前に、キチンとセッティング取らないとダメですね。

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